薬剤師のための心と身体のスタイル提案マガジン ファーストネットマガジン

黒川眞妃子先生の薬膳レシピ 夏の疲労回復に…秋刀魚の黒酢南蛮

材料
秋刀魚・2尾 赤玉ねぎ・1/2玉 黄・赤・青ピーマン・適量 レモンスライス・3~4枚
紹興酒・大2 薄力粉、揚げ油・適量
南蛮酢:米酢・70㏄ 黒酢・50㏄ 砂糖・大3 醤油・小2 鷹の爪(輪きり)・1本分
作り方
  • 赤玉ねぎ、ピーマンは薄くスライスする。
  • 秋刀魚は頭、尾、わたを除いて4等分の筒切りにして水で洗い、キッチンペーパーで水気をふき取って紹興酒をふりかけて暫くおき薄力粉を薄くまぶす。
  • 鍋に漬け汁を合わせて火にかけ、混ぜながらひと煮立ちさせて酢をとばし、火を止める。
  • 鍋に揚げ油を2㎝ほど注ぎ170℃に熱して【2】の秋刀魚をカラッと揚げて野菜、レモンと共に【3】に漬け、時々返しながら20分ほどおいて器に盛る。
効能
滋養があり血液の流れをよくする秋刀魚と血行をよくする玉ねぎ、酢を合わせ、血液の粘りや食欲不振からくる夏疲労の回復に役だつ一品です。

夏疲労

朝なのに起きれない、起きても体がだるくて動けない、食欲もわかないし・・・暑かった季節がそろそろ終わり、朝夕過ごしやすくなる頃に夏疲労はやってきます。思い起こせばこの夏は暑くて眠れず睡眠不足。冷たいものばかり口にして食事もちゃんと摂れなかった・・・

冷房のきいた部屋と外の温度差についていけず体はダルダル状態。そんな理由から体の疲れが抜け切らないまま毎日をやり過ごしたがゆえにおこる夏疲労。疲労回復には質のよい睡眠が大切です。深い睡眠によって分泌される成長ホルモンは、体を大きくする以外にも疲労を回復する働きを持ち、眠り始めて1~2時間後の熟睡状態で最も多く分泌されます。時間帯では10時から深夜2時位に盛んになるため早めに布団に入ることを心がけましょう。

お風呂はシャワーで済ませず、40度位のお湯に15分~30分ほどつかり体全体を温めます。体は体温が下がってきたときに眠くなる仕組みになっているので睡眠の1~2時間ぐらい前までに入浴を済ませておきましょう。

食欲がわかない時には酸味の食べものが有効です。クエン酸や酢酸には食欲を促進してくれると共に血液に溜まった疲労物質を分解して体の外に排出してくれます。レモンをギュと絞った蜂蜜レモンドリンク、玉ねぎスライスをどっさり添えて梅ドレッシングでいただく豚しゃぶや、血液サラサラ効果のある青背の魚にピーマンを盛り込んだ南蛮漬けも疲労回復効果アップの組み合わせです。

過ごし方や食べ方を工夫して夏の疲労は残さずに、スッキリ目覚めの朝を迎えましょう。

黒川 眞妃子氏プロフィール
種田 梨夏子 氏

経歴

おばんざい料理店経営のち、国際中医薬膳管理師、国際薬膳調理師を経て国際中医師に。現在医療学院薬膳講師の傍ら「関西薬膳びと」「国際ウェルネス薬膳協会」を立ち上げ市民大学講座、鍼灸学院薬膳セミナー、企業様薬膳研修セミナーや薬膳調理実習会、産科病院での産前、産後食セミナー、幼稚園での薬膳給食献立。その他飲食店薬膳メニュー開発、薬膳コラム執筆など。食べることは生きること・・・食卓に昇る「おばんざい薬膳」普及に奮闘中。

資格

国際中医師、国際中医薬膳管理師、国際薬膳調理師、中医薬膳指導士、食育インストラクターsecond Grade

執筆

大阪人「祭りのときの食養生」、フェリエ「キッチンからのラブレター」連載、ママ育コラム連載、「お出かけ帖」料理ページ担当など多数。

メディア情報

TV:朝日放送 おはよう朝日です/ 大阪テレビ なにしょ
ラジオ:原田伸郎 のびのび金曜日