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黒川眞妃子先生の薬膳レシピ 8

姜黄きょうおうとセロリのリゾット

材料(4人分)
固めに炊いた冷ご飯・3杯分、セロリ・20㎝、アスパラ・2本 青さのり(乾燥)・大1、ブイヨン・350㏄、ホタテ水煮・1/2缶分 姜黄・小匙1/2、オリーブ油・大匙1、塩、胡椒・少々
作り方
  • アスパラは袴を除き、1cmの厚さの斜め切りにする。セロリはみじん切りにする。
  • 鍋にオリーブ油を熱し、アスパラをサッと炒め、ご飯、姜黄を加えてザクッと混ぜ合わせ、ブイヨン、ホタテ水煮を加え、沸騰したら中火に落とし5〜7分ほど煮る。
  • 鍋の米と水分がよく絡んできたらセロリ、青さのりを加えて塩、胡椒で調味して火を止める。
効能
気の流れをスムーズにするセロリと血の流れを良くする姜黄を合わせ、気血同行に働く一品です。セロリは最後に加え、香りを活かすのがポイントです。

「鬱証の薬膳」

私たちは誰もが日常生活の中で色々なことをきっかけにして、憂鬱な気分になったり、気持ちが落ち込んだりすることはありますが、原因が解決したり、気分転換や時間が過ぎることにより自然に回復に向かいます。しかし強い憂欝感が長引くと、体や精神状態がバランスを失い、普段通りの生活が送れない状態にまで至ってしまいます。

中医学では「うつ病」を「鬱証」と言い、情志を損ない肝の気が鬱々とした「気鬱」の状態から起こると考えられています。抑鬱、情緒不安定、イライラして怒りっぽい、よく泣く、落ち着かない、喉の閉塞感や異物感、不眠などの複雑な症状が現れ、気鬱が長引き改善しないと、病は気から血液の流れや津液代謝にまで波及し、様々な病変が現れます。
鬱証に至るメカニズムは複雑ですが、その病変は心、肝、脾の三臓の損傷と気血失調と関連しています。
鬱証は症状により発生初期の「肝気鬱結」「気鬱化火」「気滞痰鬱」と慢性期の「心神失養」「心脾両虚」「陰虚火旺」にタイプが分けられ、証侯を分析し治療原則が組み立てられますが、薬膳もその治療原則に適応した食材を選びだし、食事の面から病の改善のサポートにあたります。

気の巡りが滞り、情緒不安定、落ち着かない、溜め息、胸脇のはりや痛み、頭痛や肩こり、月経不順や月経痛、スッキリ排便できない「肝気鬱結」タイプには鬱金、蕎麦、春菊、茗荷、三つ葉、紫蘇、ジャスミン、薔薇の花、姜黄、柑橘類など気や血の流れをスムーズにする食材がお勧めです。肝気鬱結の長期化から熱を持ち、口が渇く、目が充血する、イライラして怒りやすくなる「気鬱化火」タイプには熱を鎮めるミント、菊花、笹の葉、緑茶や苦味野菜、芹、セロリなど。
また食欲不振、悪心、ゲップ、咽の閉塞感や異物感のある「気滞痰鬱」タイプには胃腸の気を巡らせ痰を除く紫蘇、大根、陳皮、山査子がいいでしょう。

泣きたい、精神不安が現れる「心神失養」タイプには血液を補う竜眼、棗、人参、法蓮草、ベリー類、牛肉も加えて下さい。
動悸、眠れない、顔や唇の色がさえない、全身のだるさを感じる「心脾両虚」タイプには山芋、さつま芋、キノコ類、南瓜、トウモロコシ、栗、蓮の実で胃腸を強めることも大切です。
眩暈、動悸、生理不順、のぼせやイライラ、腰がだるい「陰虚火旺」タイプにはスッポン、牡蠣、イカ、ホタテ貝、山芋、海藻などのネバネバ食材とセロリ、芹、菊花、ミントなどの熱を鎮める食材を積極的に。

よく眠れず朝起きれない。体がだるく疲れやすい。汗が異常に出るなど病に至るその前に体は必ずサインを出しています。そのサインを受け取ったら十分な休養を取り、規則正しい生活や食事を心がけ、リフレッシュを心がけましょう。

黒川 眞妃子氏プロフィール
黒川 眞妃子 氏

経歴

おばんざい料理店経営のち、国際中医薬膳管理師、国際薬膳調理師を経て国際中医師に。現在医療学院薬膳講師の傍ら「関西薬膳びと」「国際ウェルネス薬膳協会」を立ち上げ市民大学講座、鍼灸学院薬膳セミナー、企業様薬膳研修セミナーや薬膳調理実習会、産科病院での産前、産後食セミナー、幼稚園での薬膳給食献立。その他飲食店薬膳メニュー開発、薬膳コラム執筆など。 食べることは生きること・・・食卓に昇る「おばんざい薬膳」普及に奮闘中。

資格

国際中医師、国際中医薬膳管理師、国際薬膳調理師、中医薬膳指導士、食育インストラクターsecond Grade

執筆

大阪人「祭りのときの食養生」、フェリエ「キッチンからのラブレター」連載、ママ育コラム連載、「お出かけ帖」料理ページ担当など多数。

メディア情報

TV:朝日放送 おはよう朝日です/ 大阪テレビ なにしょ
ラジオ:原田伸郎 のびのび金曜日

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