薬剤師のための心と身体のスタイル提案マガジン ファーストネットマガジン

黒川眞妃子先生の薬膳レシピ 9

アンチエイジング・牡蠣とキノコのあんかけ粥

材料(4人分)
米・1 合、水・1600㏄、干し椎茸・3枚、水溶き葛粉・大さじ2(水溶き片栗粉でもよい)、好みのキノコ・200g、牡蠣大粒・12個、刻み葱・少々、A(出汁+椎茸戻し汁)・600㏄、B(酒、醤油・各大さじ1 オイスターソース・大さじ2/3)
作り方
  • 鍋に洗った米、水を加え火にかけ、鍋底からかき混ぜながら沸騰したら弱火に落とし30分ほど煮る。(途中で焦げそうなら水を足す)
  • 牡蠣はザルに入れて塩水の中で振り洗いをする。キノコは食べやすい大きさにする。椎茸は水で戻し薄くスライスする。
  • 鍋にAを沸かし椎茸、キノコ、牡蠣の順に加え、牡蠣がプクッと膨らんだらBを加えて調味し、葛でトロミをつける。
  • 器にアツアツの粥を入れ[3]の餡をかけ葱を散らす。
効能
滋養強壮作用があり、腎に必要な栄養成分を補い、更年期のイライラも鎮めてくれる牡蠣をたっぷり使った一品です。

「アンチエイジングは腎養生!」

全ての生き物は、生まれ成熟し衰退のプロセスをたどります。中国最古の医学書「黄帝内経」では、女性は7の倍数、男性は8の倍数の年齢を節目にして体に変化が現れると記されています。

女性は、7×4(28歳)で“筋骨や毛髪の栄養状態が最高となり体は最も充実”し35歳で“顔の艶にかげり”が見え、42歳で“顔はやつれ、白髪が混じり始め”、49歳で“閉経”を迎えます。
男性は、8×4(32歳)に“筋骨や肌肉の栄養状態が最高となり体は最も充実”し、40歳で“体力がかげり髪は抜け、歯の色が悪くなり”、48歳で“肉体は衰えシワや白髪が現れ”、56歳で“筋力は落ち生殖機能も弱まり、体全体が老化”するとされます。

このプロセスは二千年前からあまり変わっておらず、これに深く関わっているのが「腎」であると言われています。
中医学での腎は、西洋医学で考える「腎臓」の役割にとどまらず、広く生殖、生長、ホルモンの分泌、免疫系などの機能を併せ持ち「生命の源」と言われています。その働きは生命のエネルギー源「精」を蓄え、骨、脳、髪を育て、体内の水分代謝をコントロールし、耳、尿道や生殖器官、肛門の機能維持、また、酸素を深く吸い込んで体内に取り入れるサポートをしています。

腎に蓄えられた精が不足すると、腎機能が衰え、骨粗鬆症、足腰のだるさ、歯の弱り、聴力や記憶力の低下、性機能の減退、冷え、白髪、呼吸が浅くなったり、排尿のトラブルという老化現象が現れてきます。

まず、腎は冷えが大嫌い!腰回り、足元は絶対に冷やさない。睡眠不足も禁物です。腎機能強化には1日に2~3分、ゆっくりと腹式呼吸の時間も設けましょう。足の指を曲げると「人」の字のようにシワができ、その交点の窪み「湧泉」のツボマッサージも有効です。

腎に元気を与える食べものは、枸杞子、胡桃、桑の実などの木の実類、黒ごま、黒米、黒豆、黒木耳などの黒色食材、昆布、若布、ひじきなどの海藻類など。また、イライラしたり、のぼせたり、寝汗をかくようなら山芋などのネバネバ食材とホタテ、スッポン、牡蠣もお勧めです。冷えが酷いようなら、韮、海老、杜仲、羊肉、鹿肉、シナモン、八角などもいいでしょう。

「アンチエイジングは腎養生!」時計の針を少し戻して、ゆっくり健やかに、年を重ねて行きましょう。

黒川 眞妃子氏プロフィール
黒川 眞妃子 氏

経歴

おばんざい料理店経営のち、国際中医薬膳管理師、国際薬膳調理師を経て国際中医師に。現在医療学院薬膳講師の傍ら「関西薬膳びと」「国際ウェルネス薬膳協会」を立ち上げ市民大学講座、鍼灸学院薬膳セミナー、企業様薬膳研修セミナーや薬膳調理実習会、産科病院での産前、産後食セミナー、幼稚園での薬膳給食献立。その他飲食店薬膳メニュー開発、薬膳コラム執筆など。 食べることは生きること・・・食卓に昇る「おばんざい薬膳」普及に奮闘中。

資格

国際中医師、国際中医薬膳管理師、国際薬膳調理師、中医薬膳指導士、食育インストラクターsecond Grade

執筆

大阪人「祭りのときの食養生」、フェリエ「キッチンからのラブレター」連載、ママ育コラム連載、「お出かけ帖」料理ページ担当など多数。

メディア情報

TV:朝日放送 おはよう朝日です/ 大阪テレビ なにしょ
ラジオ:原田伸郎 のびのび金曜日

薬膳セミナー