薬剤師のための心と身体のスタイル提案マガジン ファーストネットマガジン

ファーネッコ先生が行く

北海道・十勝帯広

旅人 ファーネッコ先生

十勝国とかちのくに帯広はしば(び)れるね!

新千歳空港に降立つと雪国だった—。今シーズンの冬は北陸、北日本を中心に大雪が降り、日本各地が大寒波に見舞われた。ここ北海道でも記録的な雪が降り、新千歳空港周辺の気温は氷点下7度。目的地の酪農王国、十勝帯広は氷点下14度! 大自然と美味しいものを求めて「しばれる」白銀の世界に飛込んだ。

特急スーパーおおぞらで帯広駅に到着したのは、雪の影響で定刻より10分遅れの午後2時30分過ぎだった。凍てついた空気が厳しいはずだが、それよりも神様が贈ってくれたとしか思えないような快晴に感動した。

「愛国から幸福ゆき」のキップが無数に貼られた幸福駅の駅舎は圧巻。「鳴らすと幸せが舞い込む」幸福の鐘にもカップルの姿が。

幸福駅は帯広市幸福町にある旧・国鉄・広尾線沿線内の駅名。この沿線には「愛国」という駅もあり、『愛国駅—幸福駅』の切符が「愛の国から幸福へ」として人気になり、1973年にNHKの紀行番組『幸福への旅〜帯広〜』が放送され、「幸福駅」の名が全国的に広がった。
しかし、もともと赤字路線の広尾線は1987年に廃線される。鉄道駅としての幸福駅は、約21年で終止符を打ったが、存続を求める声に観光スポットとして新たに整備され、愛国駅と共に『観光駅』として再出発した。
そして今日も恋人たちの聖地として、また幸運を求める人たちが数多く訪れる場所として静かに人々を迎えてくれている。

どこまでも広がる白銀の世界に青く澄んだ大空の下を白樺並木が真っ直ぐに続く。葉を落とし冬に生きる白樺の凛とした姿と青と白のコントラストが美しい。
帯広市の北部にある音更町の「美林」にも指定されているこの白樺並木は、映画やドラマのロケ地として度々登場する。十勝屈指の観光名所は四季折々に絶景なのは間違いない。

2日目も快晴に恵まれ、素晴らしい並木道を堪能した後は「しかりべつ湖コタン」へ向かう。

大雪山国立公園内、然別湖はしかりべつこ大自然に囲まれた、標高800mにある湖。厳冬期に湖が完全結氷し、然別湖が分厚い氷に覆われる。この湖上に現れるのが、「しかりべつ湖コタン」。コタンとは、アイヌ語で”村・集落”という意味で約2か月間だけ湖に表れる雪と氷の世界を楽しめる幻の村だ。

厳冬期(例年1月末から3月下旬頃まで)に現れる氷の村「しかりべつ湖コタン」。凍った湖の上に雪のブロックを積み上げた建物、イグルーを作り、村に見立てて楽しむイベント。ドリンクが楽しめる幻のアイスバー。

アイスバーに入る。雪と氷の非日常的な空間に氷の柱、カラフルなボトルが並んだバーカウンターがカッコイイ。内部は広くて座ってお酒が飲めるスペースもある素敵な白銀のバーだが、湖の真上に立っているとはとても信じられない。透き通った氷のスクリーンを使ったアイスシアター、氷上露天風呂や、アイスチャペルなどなどイベントは盛りだくさん。今年は「氷上足湯」が新登場し、多くの観光客が訪れていた。

十勝連峰の美しく迫力ある景観にも圧倒される。大雪山国立公園の南西部に位置し、北東から南西へとまるで十勝平野を守るかのように連なる。その中心に活火山の十勝岳があり、周辺にはいくつかの噴火口を有し、今も活動を続けている。
十勝川温泉近くの十勝中央大橋を渡ると下を流れる十勝川に白鳥やマガモがたくさんいた。雪に覆われた河川敷に降り白鳥に会いに行くと、近くに餌小屋があり「白鳥のエサは一人カップ一杯まで」とある。トビラを開ける前から白鳥たちがコチラに迫って来た! デカイけどカワイイな〜!

グルメもハズレなし!ジンギスカンは最高に旨かったしラムタンロールも抜群!他にも洋菓子、ソフトクリーム、チーズの入った大判焼きもうま〜い!初めて食べた白い卵の真っ白いオムライス!チーズにソーセージ、普通のサラダ野菜、フライドポテトも忘れられない美味しさだった。

北海道十勝帯広の余韻は離れても今なお心に深く残る。大自然の恵みや酪農もさることながら、帯広市にあるスケートリンク「十勝オーバル」の施設規模に冬季オリンピックで多くの代表選手を輩出するスケート王国たる底力を感じた。そしてなにより十勝を愛する出会った人たちすべてのハートに“しびれる”最高の旅だった。

左上はJR帯広駅より徒歩5分エリアにある「十勝乃長屋」。地元の食材を使った個性豊かなお店が長屋に連なる。通りを挟んだ向かい側にも約20軒からなる「北の屋台」が立ち並び、風情豊かに帯広の夜を飾る。
他にも『ジンギスカン』、ミシュラン北海道版に掲載された『ぶた丼』、泣く子も笑顔にする『インディアンカレー』などなど十勝帯広のソウルフードをぜひご賞味あれ!

街づくりの中の「健康づくり」

地域に開かれた薬局になるための更なる挑戦

「処方箋の有無ではなく、気軽に入れる開かれた薬局に」まつもと薬局開局以来、松本社長をはじめ、社員全員が目指すビジョンに向けて様々な切り口で挑戦を続けています。

株式会社まつもと薬局
まつもと薬局本店 薬剤師 日本糖尿病療養指導士
浅野 逸郎さん

帯広生まれ、札幌育ちで北海道医療大学に進学、卒業後は札幌の病院で約5年勤務の後、まつもと薬局へ入社を決めました。北海道はやはり札幌が中心です。しかし、地域医療の重要性が増す中、病院勤務時代に取得した日本糖尿病療養指導士や注射薬の知識を活かしながら、地域医療とはどんなものか、自分にはどのような活躍ができるのか、基幹薬局であるまつもと薬局で可能性を広げたいと思います。

帯広・十勝はスポーツが盛ん!

平昌オリンピックも記憶に新しいですが、帯広・十勝はオリンピック選手やメダリストを数多く輩出するなどスポーツが盛んな地域です。普段働いている中で、スポーツ選手やオリンピックを目指す選手から食事やドーピングに関する相談を受けたりもします。まつもと薬局にはスポーツファーマシストが在籍しており、しっかりとサポートできる体制を整えています。また、帯広で開催される各種全国大会などにも参加し、大会運営に協力しています。

まつもと薬局カーリング部
私もこちらに来て初めてカーリングをしました。大会で何回か勝ったら打ち上げをしようと皆意気込んでいます!

能動的な活動で仕事の幅がどんどん広がる

薬局は病院と比べて柔軟に動けると感じます。在宅医療の患者さんでなくても何か気になることがあれば自宅へお伺いすることもできますし、医師の診察に同行し、薬の量や新薬について処方提案することも可能です。薬学生には病院人気が高いと聞きます。病院はもちろん勉強できる環境が整っていますが、保険薬局では自分たちが能動的に動けば動くほど、関わることのできる範囲はどんどん広がっていくことを伝えたいですね。例えばトレーシングレポートは、全国的には病院から薬局への働きかけが多い傾向にあります。まつもと薬局では、薬局が主体となり病院へトレーシングレポートを提出するように働きかけています。先日、帯広協会病院からトレーシングレポートの書式統一についてご提案をいただき、地道な活動が形になっていく喜びを感じました。

また、まつもと薬局では学会発表も全面的にサポートしてくれるので、挑戦しやすい環境です。学会発表以外にも「やりたい!」と発案したことは社長に相談でき、すぐにスタートを切ることができます。今後は地域包括ケアの中で薬局としての専門性をしっかりと発揮し、存在感を出していきたいと思います。

薬局内に卓球台!?
「鼻水が出るから」と処方箋が無くても気軽に来てもらえる薬局になるために、普段から地域の方々のコミュニティの場になるよう、卓球台の設置を社長に打診しています。笑

薬剤師としてのやりがい ―がん治療に貢献―

まつもと薬局本店は十勝の中核拠点病院である帯広協会病院の門前にあり、症例は少ないですが、がん化学療法の処方箋をお持ちいただくこともあります。標準的な治療をするために帯広から札幌へ通われる患者さんもいらっしゃいますが、例えば余命半年の方にとって2週間に1度往復6〜7時間というのは非常に大きな負担です。札幌まで行かずとも、住み慣れた地域でがん治療の質の確保に貢献できることには、とてもやりがいを感じています。

薬局は医療機関であり、サービス業である

地域貢献・地域還元を考えたときに薬局だけではできないことも、地域の他業種との連携で実現できることがたくさんあります。例えば十勝産の素材にこだわったまつもと薬局オリジナルの果実酢「幸福de酢」の開発も様々なサポートがあったからこそできたことです。「果実酢×温泉」「健康サポート薬局×地元スーパー」など、地域にあるものをどのように掛け合わせて地域の方に喜んでもらうか、地域全体を盛り上げていけるかを考えていくのはとても楽しいですね。外部との関わりを積極的に持って、今後も取り組んでいきます。

大盛況の健康フェア

2017年11月、薬局をより身近に感じていただくために地域の皆さんに向けた「健康フェア」を初開催しました。全社で取り組む大イベントで不安もありましたが、当日は目標数500名に対し、なんと800名近い方々にご参加いただきました!
子どもからご高齢の方まで、地域の皆さんが安心して元気に暮らせるように、また薬局が健康づくりの拠点となるように、これからも新しいことにチャレンジしていきます。

PRIVATE
まつもと薬局が展開する帯広は「職住接近」で、プライベートの時間は取りやすいですね。社会人スポーツも盛んで、私も子どもが生まれるまではサッカーやバレーボールをしていました。冬には冬まつりや氷祭り、夏には勝毎花火大会など四季にわたって様々なイベントがあります。子ども向けのテーマパークもあり、子育てもしやすい環境です。今回の取材でも満喫されたと思いますが、食事もとても美味しいです!

株式会社まつもと薬局

開局35年、まつもと薬局は北海道帯広市内5店舗、札幌市内1店舗の6店舗を展開。地域の皆さまの「薬・栄養・運動」について、薬剤師・栄養士・理学療法士などがそれぞれの視点からトータルサポート。血液検査や健康食品の販売、幼稚園児・保護者に向けた食育授業をはじめ、機能訓練特化型デイサービス「ネオリハ」の運営や健康サポートサイト開設など、従来の薬局の枠を越え、より地域の皆さまに愛され求められる薬局を目指す。

●本社所在地 北海道帯広市西4条南17丁目11番地1
●お問い合わせ先 TEL:0155-67-6662(担当:伊賀)
●取材協力 まつもと薬局本店 北海道帯広市東6条南9丁目14番地1
●HP:http://www.matumoto.info/

まつもと薬局本店の皆さん