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薬剤師 吉田節子が教える!アロマテラピー

第11回 ブレンドの美学

やっと待ち望んだ春が来ましたね♪心も体もウキウキと、春は弾む心地の季節ですよね。こんな時こそ、暮らしに香りを取り入れて頂きたいと思います。
しかしながら、毎日同じ香りばかりではなんだかおもしろくなくなってきます。もし、あなたの手元に2本以上の精油があるなら、香りを「ブレンド」することをおすすめします。
「ブレンドって難しそう」「良い香りになるか、ちょっと心配」―そんなお声をよく頂きますが、大丈夫です!以下のポイントを守れば、ご自身が思うよりも素敵な香りを簡単に作ることができます。

〇香りの強弱・・・それぞれの香りには香りの強さがあります。これは人種や育った環境などによっても大きく感じ方が違います。例えば、いつも身近に嗅ぐことのできる柑橘類であれば、香りの強度は「弱く」感じます。鼻につかない、さりげない香り程度に感じると思うのです。強度が弱いものはブレンドする際に比較的多く入れなければバランスが取れません。これとは逆に、なかなか不慣れな異国の香り、例えばパクチーなどの香りは1滴でも「強く」、慣れない感じを抱くと思うのです。こういった強度の強い香りは1滴で十分だったりします。香り1滴の印象が強いか弱いかということ―これが香りの強度という概念です。

〇香りの揮発速度(ノート)・・・香りはその構成成分によって、揮発の速さに差があります。香水でもそうですが、つけたての香りと数時間経ったあとの香りでは、香りの質感が大きく変わりますよね。それは、揮発速度が速いものから順番になくなっていくからなのです。
トップ・ミドル・ベースのバランスが、良い香りの秘訣になります。
・トップノート/揮発速度が速いもの。柑橘系・ハーブ系の香りに多いです。さわやかなオレンジの香りやリフレッシュするミントの香りなどは、香りの第一印象を決める香りで、最初に鼻に届く香りです。裏を返せば、すぐに揮発するため長くは持ちません。
・ミドルノート/揮発速度が中程度で1~2時間もつ香りです。主軸となる香りと言えます。
・ベースノート/数時間以上持続する重みのある香りです。サンダルウッドやベチバーなどを思い浮かべて頂ければわかりやすいと思います。最後の最後に香ってくる、後残りの香りです。

実際のブレンド方法としては、まず一つずつ香りをムエット(香りの無い厚紙)に一滴つけて嗅ぎ、強さやイメージを感じてから、実際にブレンドしたい香りの組み合わせをムエットで試します。少し仰ぐようにして風に乗ってきた香りを嗅いで試してみましょう。その後、香りの強さなどを考えながらブレンドする滴数を決めてブレンドしましょう。

あともう一点、お話ししておくべきポイントがあります。香りを組む場合は、香り重視でも作用重視でもどちらでも大丈夫です。例えば、眠りに誘う香りを作ろうとした時、鎮静作用のあるラベンダー精油と、体を温めて免疫を高めるスイートマジョラム精油を合わせるという作用重視の組み方でもいいですし、単にカモミール・ローマン精油とゼラニウム精油を混ぜた香りが大好きで落ち着くの!という場合は、香り重視の組み方だって構いません。要するに、「この香りが好きだ」ということは「この香りを脳が欲している」ということです。

ブレンド方法に正解はありません。ぜひいろいろな組み合わせにチャレンジして、あなたらしいオリジナルレシピを作ってみてくださいね。

薬剤師のアロマテラピー