藤田社長のご経歴と独立のきっかけをお聞かせください
私は病院、中小薬局、大手薬局など様々な職場で薬剤師としてのキャリアを積みました。病院は社会的体裁はあるものの、上下関係が厳しい、給料が安い。中小薬局では意見が通りやすいものの、将来に対する不安感が拭えない。大手薬局は会社に対する安心感があるものの、雑務に追われて薬剤師本来の仕事があまりできない…等、それぞれの職場に良い点、悪い点がありました。そこで、それぞれの良い点を両立させることはできないかとの思いから独立を決意しました。そこからフランチャイズの個人薬局へ転職し、経営の勉強をさせて頂き、2008年に晴れて株式会社ファルマリンクを設立、以降現在7年目で11店舗の調剤薬局を出店しています。
設立後、着実に店舗数を増やしている理由はなんですか?
店舗数を増やす理由には2つの側面があります。なぜ増やすことができるのか、となぜ増やすのか、という2つです。
まず、なぜ増やすことができるのかについて、当社は社会的ルールを遵守し、財務状況も良好だからです。ギブアンドテイクという信念を持ち、人との繋がりやご縁を非常に大切にしています。薬剤師数も充足しており、いつでも出店に対応できる状況にしています。
次に、なぜ増やすのかについてですが、薬局には寿命があるからです。隣のクリニックが永遠にある訳でもなければ、いつ災害が起こるかもわかりません。何かが起こった時、一店舗だけの出店ではそのまま潰れてしまいます。そこでリスク分散として店舗数を増やし、従業員の皆さんにも安心して働いてもらいたいのです。また、調剤薬局では処方箋の枚数に伴い配置する薬剤師数を増やさなければならないという規定があるので、効率を高めるためにはやはり店舗数が必要です。それに、薬剤師さん同士の相性というのもあるので、店舗数が多ければ配属先の配慮もできます。このように様々な理由はありますが、やはり新店舗を出店するのは楽しいものです。変化があるからこそ刺激があって仕事が楽しくなると思いますので、マンネリを打破できるというのも大きな理由の一つになりますね。
ファルマリンクの特徴を教えてください
働きやすさに自信があります。
従業員の休み希望を100%通しています。当社には女性薬剤師も多く、お子様の行事等には必ず出席して頂きたいと考えています。私自身も子供の行事には会社を休んで参加しています。
また、状況に応じて働き方を選んで頂いています。のんびり・バリバリ・スーパーバリバリプランの3つですね。不公平があってはいけないので、時間とお給料でバランスをとっています。
それぞれの薬剤師の目指す方向に合わせて、極めて柔軟なサポートを行っています。独立支援も選択肢のひとつとして提示しています。今まで当社で頑張って働いてくれた方の夢をサポートし、互いに頑張っていきたいと考えています。
当社から独立し、フランチャイズで出店した薬剤師の例で言うと、出店の話をもらった際、以前から「独立したい」と言っていた薬剤師に話を持ちかけ、独立が決まりました。出店先の土地・建物は当社で購入し、賃料をお支払い頂いています。導入している機械等も当社の取引先からグループ価格で購入頂いています。最大限に独立のサポートをし、そこからは経営者と従業員ではなく、経営者と経営者として対等な関係を築いています。
ファルマリンクの特徴を教えてください
独立には大きなリスクが伴うということを意識して欲しいと思います。独立に失敗すれば、何千万という個人のお金が一気になくなってしまうのです。「独立」だけを目標とするのではなく、常に先を見据えてリスク分散の考えを持っておく必要があります。
独立とは自分の会社に投資をするということです。いかにリスクを分散したファンドを組むかが非常に大事です。薬剤師は専門的な仕事ですが、独立となると総合的な考え方が必要になります。色々な人を扱うセンス、経営のセンスなど、会社にまつわる全てのことを自分で出来ないといけないのです。
ただ、薬局というのは他の業界と比べると、国から守られている業界でもあります。だからこそ、思いっきりチャレンジができる業界であるとも考えています。
藤田社長の考え方と今後のビジョン
社長たるもの、現場の全てを把握しておかなければならないと考えています。例えば消しゴムひとつの場所もすぐにわかるという状況にしておきたいです。何を聞かれても答えられる社長でありたいですね。そして、従業員の誰よりも自分が1番働いていたいと考えています。負けたくないですね。
現在まで年2~3店舗のペースで出店してきましたが、今後もこのペースで店舗数を増やしていこうと考えています。それに向けて今も先を見越した出店計画を行っています。今まで通り、風通しの良い職場であり続けるために、様々なタイプの薬剤師を求めています。経営に興味がある、役職に着いて自分の力を発揮したいという方も是非お待ちしております。