沖縄を連想すると顔がほころびる。青い空、エメラルドグリーンが広がる海、南国特有の大きく派手なハイビスカスの花…。
これだけでオープンマインドにしてくれる。と同時に笑顔の沖縄の人々も頭に浮かぶ。その笑顔は人懐っこくも美しく健康的だ。
沖縄のことわざ“わらてぃわたぐすい”。この薬の効能を確かめずにはおれず、沖縄へと飛び立った。
本物の薬をバーチャルで開発—という記事を見つけ、沖縄科学技術大学院大学(OIST)に向かった。
新薬開発に有望な化合物を見つけたとしても、複数の生体分子との相互作用によって、副作用を引き起こすことがある。通常、その化合物の効果や特異性を確認するための研究に長期間を要し、開発プロセスはスムーズに進んでも軽く10年はかかるそうだ。
開発されたsystemsDockは、新薬候補の化合物と生体内のターゲット分子の間での相互作用を、効果的かつ実践的に、そしてバーチャルにスクリーニングすることができるオンラインシステムだ。systemsDockを使用することで、新薬開発にかかる時間やリソースを削減しつつ、エラーが生じる確率を低減することができ、新薬開発プロセス全体にとっての利益となる。このシステムはインターネット上で誰でも無料で利用できるそうだ!(http://systemsdock.unit.oist.jp/iddp/home/)
論文筆頭著者であり、OISTの統合オープンシステムユニットのスタッフサイエンティストであるクンイー・シーン博士はとても気さくな方で、「研究者」のイメージが大きく覆された!
笑顔が素敵なクンイー・シーン博士(真中)とOIST職員の横澤さん(左)高嶺さん(右)
OISTのガイド付きキャンパスツアーにも参加して、キャンパス内を案内してもらった。OISTは5年一貫性の博士課程だが、1つの研究に様々な学問が関わっていることから、学部を設けていないそうだ。50カ国以上から学生・職員が集まっているので、学内公用語はなんと英語だ!
OISTの基本コンセプトの一つに「世界最高水準(BestintheWorld)/世界トップクラスの英知を結集し、世界最高水準の科学技術に関する研究及び教育を行う」とある。教員はノーベル賞(生理学・医学賞)受賞者を始め、著名な理学系の研究者が世界各国から多数在籍している。沖縄で生活をしながら最先端の研究を進めるために、OISTの広大な敷地には研究棟や講義棟、住居群や保育施設といった研究者や学生をサポートする様々な施設がひとつの街のように建っている。また、OISTの建物は自然豊かな環境の中にあり、重要な生態系を守りながら自然と共存し溶け込む配慮や緻密な計算がなされているデザインも見所のひとつだ。
沖縄の青い海を望むキャンパスはとても開放的で、設計上も研究室間の仕切りを無くし、研究員同士・教授同士が気軽にコミュニケーションを取れる環境が整っているので、新たな発見やきっかけが生まれやすいのだと思った。地域貢献として沖縄の方々やこども達に向けた講演会や科学教室を行っており、2016年の「サイエンスフェスタ」というオープンキャンパスでは、5200人以上が来場したそうだ。
systemsDock以外にも、タンパク質を3Dで解析するプログラムを開発していたり、生活習慣病予防のために難消化米を沖縄で栽培する研究を行っていたりと、新薬開発や健康維持・改善に関わる研究を沢山されていた。詳しい研究内容は是非キャンパスツアー(要予約)に参加して聞いてみてほしい!
薬膳朝食が人気の沖縄第一ホテルへ向かったのは翌朝。1955年創業の老舗ホテルは2011年に那覇市安里から那覇市牧志へと移転。那覇市のメインストリート、国際通りからすぐのところに現れる赤瓦屋根が目印で全5室の小さなホテルは隠れ家のような趣だ。
門をくぐると手入れの行き届いた中庭、調度品が素敵なロビーやサロンなど創業時のレトロな雰囲気を残した落ち着いたもの。朝食は日本や中国、東南アジアの雰囲気が琉球の美的センスでまとめられた別棟の部屋に用意されている。テーブルは全部で3つ、1度に3組しか案内できないため。たまたま予約した時間は自分たちだけで、より贅沢な空間となった。
沖縄らしい朝食を、と提供されはじめて今では約50品目を数える。可愛らしい小鉢にきれいに盛りつけされた料理がテーブルいっぱいに広がる。温かいゆしどうふ、島ニンジンの炒め物、苦菜の白和えなどなど。飲みものは3種で、シークヮーサージュース・豆乳・長命草とどれもカラダに良いものばかり。2種類のパンはウコンと紅芋で、3種のジャム(ブルーベリー・黒糖白ごまジャム・はちみつ)でいただく。素材が引き立つものは時に食べにくいが、こちらのお料理は心配無用、味もしっかりしていてお箸が止まらない!そして生モズクや長命草の小鉢、お皿が置かれてゆく。小鉢は少量だがボリューム満点でデザートのぜんざいやフルーツをいただいてトータル585kcal!素晴らしすぎる。最後に40種類の薬草茶でほっこり笑顔になる薬膳朝食だった。
首里城へ来るのは数十年ぶりだったが修学旅行生や中国系の観光客の方たちで大賑わい。あいにく正殿の正面は漆の塗り直しの作業中だったがそれでも圧倒的な佇まいは健在。内覧するが当時の記憶は全く無く、新鮮な気持ちで楽しめた。男性スタッフの琉球衣装も素敵だし、女性ガイドは琉球美人で目鼻立ちがキリリとしているのに笑顔が優しいのが印象的。
出会った方の共通点は笑顔が素敵でとても友好的であるということ。それで自分たちもつられて笑顔になる。古より琉球王国は地理的・歴史的背景の中、礼節を重んじる必要があった。それは心からの笑顔でもてなすことで無用な争いを避けるコミュニケーションツールだったのかもしれない。沖縄となった今でもここに暮らす人々に根付いた文化なのだと思う。そういえば魔除けのシーサーも大きな口を開けて、牙をむいているのに笑顔でフレンドリーに見える。
笑てぃ腹薬ー笑う事は元気の源だが、他者をも笑顔で元気にさせる最高の薬だった。
すこやか薬局ライカム店の皆さん
すこやか薬局ライカム店にお伺いしました!
目に飛び込んできたのは「沖縄ではじめて」の一つ、「おくすりのドライブスルー」の看板と広い駐車場。車社会の沖縄では、ドライブスルーでお薬を受け取る患者さまも多いようです。2016年4月開局の同店は、「サニースポット・ファーマシー(日当たりが良い暖かな場所)」をコンセプトに、患者さまへ自然の温もりを感じていただけるような雰囲気で、各カウンターにはパーテーションがあり、ゆっくりと座って相談を受けられる店舗設計となっています。病院門前なので混雑する時間帯もありますが、奥行きのある広い店内でお茶を飲みながら待つことができます。
「沖縄ではじめて」のもう一つ「フロアコンシェルジュ」の方が、患者さまに話しかけたり、お母さまが薬の説明を聞きやすいようお子さまを抱っこしたり、薬剤師が薬剤師の仕事に集中できる環境を作ると同時に、患者さまへの細やかな気遣いが感じられます。
「お大事に」という明るい声とスタッフの皆さんの笑顔が印象的で、終始とても明るい雰囲気でした。
取材協力
すこやか薬局ライカム店
沖縄県中頭郡北中城村字比嘉494番地1
TEL:098-934-3654
金谷先生
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ユニヴ
ご経歴を教えてください。
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金谷先生
東京で12〜13年薬剤師をしてから、一度薬剤師を辞めて沖縄のリゾートホテルで勤務し、また薬剤師に戻ってきました。
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ユニヴ
沖縄はご地元ですか?
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金谷先生
いいえ、埼玉出身ですが、沖縄に行ってみようと思いまして。ライカム店の薬剤師4名のうち、3名が県外出身です。沖縄に旅行に来て沖縄で働きたい、とIターン就職される方も多く、当社では大歓迎しています!
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ユニヴ
沖縄の良いところを教えてください。
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金谷先生
西海岸側の海に沈む夕日ですね。夕日を見ると、本土に帰ろうかなという気はなくなります。あとは、花粉が少なく、花粉症の方は非常に住みやすいですね。
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ユニヴ
沖縄の患者さまの地域性はありますか?
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金谷先生
混雑してお待ち頂くこともあるのですが、皆さまおおらかに待ってくださいますね。あとは、東京で勤務していた頃はスピード勝負だったのですが、こちらでは患者さまと色々なお話をすることができます。
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ユニヴ
すこやか薬局さんの地域での取り組みについて教えてください。
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金谷先生
非常に早い段階から、銀行等の中で検体検査を用いた健康相談を行っています。東京から沖縄に来て、こちらの方が健康サポート薬局としての取り組みが進んでいることに、とても驚きました。
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ユニヴ
今後、ライカム店をどのような店舗にしていきたいですか?
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金谷先生
活気があって明るく仕事ができる店舗にしたいですね。声を掛け合って、楽しく、皆でより良い店舗を作り上げていきたいと思います。
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ユニヴ
金谷先生個人としての目標はありますか?
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金谷先生
薬剤師として健康の相談窓口の役割を担っていくために、病気や薬の知識はもちろん、薬以外にも運動や食事に関する知識を増やし、皆さまへ総合的な健康アドバイスをしていきたいと考えています。
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ユニヴ
ありがとうございました。沖縄の皆さまの健康相談窓口として、今後更なるご活躍を期待しております!
すこやか薬局グループ 株式会社薬正堂
すこやか薬局は沖縄県内に36店舗展開する、イルカをシンボルマークにした調剤薬局です。30年以上の歴史を大切にしながらも、お薬のドライブスルーや電子マネーEdy、フロアコンシェルジュの導入等、沖縄の薬局で「はじめて」のサービスを積極的に取り入れ、地域の皆さまにより便利にお立ち寄り頂ける薬局を目指しています。
お問い合わせ先
本社所在地:〒904-2142 沖縄県沖縄市字登川448番地1
電話番号:098-934-3654
E-mail info@www.sukoyaka.cc