薬剤師のための心と身体のスタイル提案マガジン ファーストネットマガジン

ファーネッコ先生が行く

感性に響く大人が楽しむ浜松の旅

旅人 ファーネッコ先生

浜松城と浜名湖を望む浜松市を中心に、ファーネッコ先生が静岡県を散策。独立開業で想いを叶え、地元地域に還元されているどんぐり薬局 代表取締役 小坂和宏さんにもお話を伺いしました。

浜松市を訪れたのは、初夏をも感じさせる抜ける青空の日だった。

はままつフラワーパークに入ると、平日にもかかわらず多くの人で賑わっていた。
園内を歩きはじめてすぐに気づくのはチューリップの咲き誇るその数がスゴいこと。

はままつフラワーパーク
●浜松市西区舘山寺町195番地
●電話 053-487-0511
●営業時間 9:00~17:00(5/7~9/30)
●定休日 無
●入園料 大人1名 ¥900(咲き具合により変動/7~8月は無料)
●駐車場 1回 ¥200

赤・白・黄色はもちろん、ピンクや紫、オレンジとカラーや種類も豊富で、ソメイヨシノや八重桜に合わせて早咲き、遅咲きなどコラボの工夫もされている。『世界一美しい“桜とチューリップの庭園”』と謳うだけのことはある。
ハウステンボスやホワイトバレー、クリスマスドリームのチューリップと、パンジーやビオラ、白いクリサンセマム・パルドサム・スノーランドが植えられたエリアは色彩が美しかった。

浜松城(中)
●浜松市中区元城町100-2
●電話 053-453-3872
●営業時間 8:30~16:30
●休館日 12/29・30・31
●入場料 大人1名 ¥200
●無料駐車場有り

浜松市楽器博物館の展示はアジア、オセアニア、アフリカ、アメリカ、ヨーロッパ、日本の6地域に分けられ、それぞれの地域の楽器・音楽と文化をわかりやす学ぶことができる。その展示数は国産洋楽器、電子楽器などを含めて約1,500点が常設という、かなり見応えのあるミュージアムだ。

浜松市楽器博物館
●浜松市中区中央3-9-1
●電話 053-451-1128
●営業時間 9:30~17:00
●定休日 毎月第2・4水曜日(祝日の場合は翌日、8月は無休)
●入館料 大人1名 ¥800
手作りワイヤーストラップ(右)
日本ではココでしか買えない手作りワイヤーストラップ(チューバ)¥3,024(税込)

学芸員の方に案内をしてもらう。初めて目にする楽器に関心し感心する。楽器と音楽の始まりは宗教という概念のもっと前にある、その地域独特の土着習慣の中から「死生観」に「器」と「音」とが結び付き、やがて儀式として無くてはならないものとなった。
その後、各地で音を楽しむための楽器や音楽が発展し、ヨーロッパで大きく花開き、我々がよく知る現代の楽器・音楽へと続いてきた。

貴重なチェンバロの屋根(蓋)を特別に開けてもらうと、美しい装飾が施されていた。フランス ブルボン王朝王室御用達の楽器製作家、F.E.ブランシェ2世作の世界的名器だ。
ピアノはハンマーで弦を叩いて音を出す打弦楽器だが、チェンバロは弦を弾くことで音が出る撥弦楽器(はつげんがっき)と呼ばれる弦楽器の仲間。また鍵盤が二段あり、その音色は清らかで荘厳だ。
ヘッドホンが設置されているので、チェンバロの奏でる音をぜひ体験して欲しい。

浜松で誕生したYAMAHA、KAWAIという世界的楽器メーカー。
ローランドやBOSSなど海外でも有名なブランドもあり、まさに楽器と音楽の街だ。

チェンバロ( 1765年)(左)
ガムラン(インドネシア)&学芸員の青木さん(中)
カンリン(モンゴル)(右上)&ダマル(モンゴル/チベット)(右下)
カンリン(右上)は人の大腿骨そのもので生前、悪人であればあるほど良いとされた。葬儀や儀式で吹き鳴らされる。
でんでん太鼓のようなダマル(右下)。こちらは幼くして亡くなった、清らかな男女の頭蓋骨が使われている。

フォトジェニックで絵になるぬくもりの森は、県道から路地を入り、住宅街の緩やかな坂を登った山の中にある、メルヘンチックな中世ヨーロッパ風の街並みだ。

それぞれの建物の中は、スワロフスキーを使ったアクセサリーにアロマ、ポーランドの陶器・食器、作家さんのハンドメイド作品に生活雑貨などなどを取り揃えた、個性的なショップが隠れ家のように寄り添っていて楽しい。

ケーキ工房やジェラートのお店、創作フレンチにフクロウやモモンガとふれあえる軽食のお店もあるからお腹が空いても大丈夫。決して広くはないが丁寧に見てまわりたいお店ばかりで、あっという間に時間が過ぎ去る御伽の森だった。

ぬくもりの森
森の中には心をくすぐられる個性的なお店が点在し、雑貨やアロマ、カフェなど楽しいひと時を過ごせる。
猫のキーホルダー(革製) ¥600(税込)(右下)
●浜松市西区和地町2949
●電話 053-486-1723
●営業時間 平日/10:00~17:00(最終入場16:30)
   土日祝/10:00~18:00(最終入場17:00)
●定休日 全館木曜日(金曜日も休館の店舗あり)
●入場料 中学生以上 ¥300
●無料専用駐車場有り
お菓子の森ケーキ工房
森のフルーツタルト ¥530(税込)/森のキノコ ティラミス風 ¥500(税込)

航空自衛隊唯一の広報施設、エアーパークは、見て体験して楽しむテーマパークだ。
引退した戦闘機や訓練機の操縦席に座ったり、フライト・シミュレータも体験できる。ファクトリーでは、フライトスーツやヘルメットの試着ができ、子どものように心踊る!

エアーパーク 航空自衛隊浜松基地 浜松広報館
●浜松市西区西山町無番地航空自衛隊浜松基地 浜松広報館(エアーパーク)
●電話 053-472-1121
●営業時間 9:00~16:00
●定休日 毎週月曜日(祝日等の場合はその翌日)ほか要確認
●入館無料
●無料駐車場有り

上うな重を頂く。美味くない訳がない。肉厚なのに箸を入れればほろほろとほぐれ、一気に頰張る。タレの甘み、鰻の旨味、絶妙な焼きの香ばしさがミックスされ、当たり前の上をゆく美味さだ。

お櫃うなぎ茶漬はお茶碗によそって食べてもいいし、お茶漬けにしてサラサラとかき込むのもOK!
うな重はガツーンとくる美味さ、うなぎ茶漬けはお酒の後などいつでも食べられる、胃にも優しいのが良いところ。

うなぎ八百徳本店
お櫃うなぎ茶漬 香物・肝吸付 ¥3,780(税込)(左下)
上うな重 もずく酢・香物・肝吸付 ¥3,942(税込)(右)
●浜松市中区板屋町655
●電話 053-452-5687
●営業時間 11:00~20:00(OS)
●定休日 毎週月曜日(月1回月・火連休有り)

鰻を堪能したあとは、駅前を散策する。ウエスタンパブの看板に引き寄せられビルの2階へ。階段の踊り場で出会ったのは、年季の入った特大ポスターの中のマリリン・モンローだ。

所狭しと並んだボトルはバーボンだけでも約100種類! テキーラ、ラム、ウォッカ、ジンにカクテルなど壮観。西部劇、映画好きの先代が趣味が高じて開いたお店で、現在はお嬢さんが継いでいる。浜松に来たら毎回立ち寄りたくなる。

ウエスタンパブ 駅馬車
●浜松市中区旭町10-8 浜松駅前ビル西角2階
●電話 053-456-2820
●営業時間 20:00~24:00(OS 23:30)
   金・土 20:00~深夜2:00(OS 深夜1:30)
   日曜日 20:00~23:00(OS 22:30)
●定休日 月曜日
●ワンショット ¥432(税込)~

お土産で一度は食べたことのある『うなぎパイ』。その工場見学ができるといううなぎパイファクトリーも楽しみにしていた。受付で人数と名前を書くと、人数分の工場見学記念のうなぎパイミニがもらえる。

1階は製造工程、2階から包装ラインが一望できる。シアターやうなぎパイを使ったスイーツが食べられるうなぎパイカフェも。帰りにはお土産屋さんへ。スタンダードにV.S.O.P.、ナッツ入りやナッツハチミツ入りなどバリエーション豊か。

春華堂 うなぎパイファクトリー
うなぎパイナッツ入り 12本 ¥1,473(税込)
●浜松市西区大久保町748-51
●電話 053-482-1765
●開館時間 9:30~17:30(7・8月は18:00まで営業)
●年中無休(メンテナンス休業有り)
●入館無料
●無料駐車場有り

かんざんじロープウェイは日本で唯一、湖上を渡るロープウェイで浜名湖を眼下に見下ろす絶景が楽しめる。乗車時間は約4分、到着後はエレベーターで大草山展望台へ。浜名湖を360度見渡せるパノラマは圧巻だった。

浜名湖オルゴールミュージアムも見学。世界各国より約70点の貴重なコレクションが展示され、アンティークオルゴールや自動演奏ピアノなどの実演会も行われている。併設されるショップにはお土産に最適なオルゴールが豊富に揃う。
感性に響く大人が楽しむ浜松の旅はメロディーに満ち溢れていた。

かんざんじロープウェイ(左)
浜名湖オルゴールミュージアム(中・右)
●浜松市西区舘山寺町1891
●電話 053-487-2121
●開館時間 9:30~17:30(7月)
●休館日 要確認
●ミュージアム&ロープウェイ:往復セット券 大人1名 ¥1,450
福みつ
ボリューム満点!巷で人気の浜松餃子30ケ ¥1,680(税込)(左)
●浜松市中区佐藤1-25-8
●電話 053-461-6501
●営業時間 11:00~22:00(餃子がなくなり次第終了)
●定休日 第3火曜・水曜日
うなるおいしさうなぎチップス140g ¥380(税込)(右)
浜名湖の夕日

独立開業で想いを叶え、地元地域に還元する。

どんぐり薬局 代表取締役
小坂 和宏さん

薬剤師を志されたきっかけからキャリアのスタートまでを教えてください。

小学5年生くらいの頃病気を患っていて、大学附属病院に入院したことがありました。その時に薬剤師さんと接して、いいなあと思ったのが薬剤師を意識した初めての出来事です。その気持ちがその後もずっと続いて、大学受験の際も薬学部一本で受験しました。そして徳島文理大学へ進学しました。

大学卒業後は、当時の万有製薬(現MSD)に縁あって入社しました。病院や薬局より早く内定が出て早く働きたかったので、こちらにお世話になることにしました。メーカーに勤めるにあたって薬剤師免許は必要ありませんでしたが、卒業と同時に取得しました。製薬会社で従事したのはMR。転勤が多かったですけど、営業はとても面白かったですね。

充実した10年間を製薬メーカーで過ごされながらも、区切りをつけようと思われた理由は?

「せっかく薬剤師免許を取ったのにな」という気持ちと、営業も面白かったけどやはり薬剤師として直接患者さんと関わって働きたいという気持ちがありました。地元浜松へ戻りたいという思いもありましたね。その時点では独立して薬局を持とうという考えはありませんでした。

薬剤師として最初に勤めたところは、とある病院の門前薬局でした。総合病院の前が一番勉強になると思いました。そこで薬剤師としてのキャリアをスタートし、2年ほど勤めた後、開業準備と勉強のために、派遣で違う総合病院前の門前薬局に勤務しました。

2年間勤められる間に独立開業の話があったのでしょうか?

入社当初は、まずは管理薬剤師になれるくらいの力をつけたいというのが第1の目標でしたが、病院の門前薬局はドクターとの接点がとても希薄で……。それまでMR としてドクターと密に接していたのに、すごく遠い存在になってしまったんです。患者さんとの距離は確かに近いけれど、逆に今度はドクターと距離が遠くなってしまった。もっと一緒に医療がしたいと思い、じゃあ自分でやろう、と思いました。

そんな時、たまたま隣のクリニックの小野先生(現理事長)が開業されて、調剤薬局をやりたい人をちょうど探されていたんです。偶然お互いのタイミングが合いました。

独立開業から15年。開業されてから今日までを振り返っていかがですか?

開業後1、2年は外来患者さんもまだ少なく、在宅の患者さんは10人くらいだったでしょうか。そこからだんだん増えていきました。知り合いの薬剤師が応援に来てくれたり、独立する際に相談に乗ってくれた薬局の先輩経営者の方から助けてもらったりするうちに社員数もだんだん増えていきました。そうしながら徐々に組織ができていったという感じです。

あっという間の15年だったので、辛かったことはすぐには思いつかないですね。良い人生を歩んできたなとは思っています。独立する前と比べると、すべての出来事が自分事に感じられるようになった気がします。責任感というのかもしれませんが、そう思えるような環境だと思います。


どんぐり薬局のみなさん

どんな方にどんぐり薬局に入社してほしいですか?

薬剤師に求められる仕事が変化している中で、“薬剤師として自分は何をやっていくか?”ということを意識して目の前の業務以外のことにチャレンジしていくような、いろんな面で可能性を広げる生き方をしている人が良いですね。

対患者さんもそうですが、これからは薬剤師以外のスタッフといかに協力して仕事ができるかという人間性や、関係スタッフと一丸になって、いかに患者さんにとって有益なことができるかというマネジメント的な素質も求められると思います。特いうえ患者さんに直接接するので、薬剤師が関わることでチーム医療の質が上がると認められたい分野ですね。

今後の展望と若手薬剤師に向けたメッセージをお願いします。

すべての条件が揃えば、もう1店舗在宅医療や患者さんの健康相談に特化した薬局をオープンして、在宅医療にさらに貢献したいです。当薬局は現在、個人宅で約50名、サ高住の方で約40名の在宅の患者さんがいらっしゃいます。薬剤師7名がそれぞれの力を発揮して、力を合わせて頑張ってやっています。もう1店舗開業となると1人で2つの薬局を見るのは難しいので、片腕になってくれる人に来てほしいですね。調剤薬局の勤務経験が無くても大丈夫です。一番大事なのはハートの部分なので。

伝えたいことは、若手薬剤師さんが活躍できる輝かしい未来になってほしい。先輩からもらったバトンを受け継ぎそれを繋いでいくように、若手の人はさらに次の世代のためにチャレンジしてほしい。浜松で言うところの「やらまいか精神」が大事だと思います。

●取材協力/どんぐり薬局
静岡県浜松市中区小豆餅 4-4-22
TEL:053-416-0181(代表)