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キャリア ブラックな職場環境からの脱出劇!

人出不足による激務、ずさんな教育環境、無理な異動・応援勤務……。薬剤師の勤務環境には、いわゆるブラックになり得る状況・要因がたくさんありますよね。そんな中、「入社先が良い所でありますように……」と願っているだけではブラックな職場を回避できません!今回は実際にブラックな職場に遭遇してしまった薬剤師さんが、その後どのように脱出されたか、その実例をご紹介します!

人手不足で病気にかかるブラック薬局

20代男性

  • 国家試験合格後に急いで行った就職活動

    私は就職活動を国家試験後に短期間で行いました。当時は就職に関するこだわりも特に無かったため、給与が高いというだけの理由で、地元・高知市内の調剤薬局で勤務を始めました。
    配属後は先輩薬剤師に助けてもらいながら仕事を覚えていったのですが、数ヶ月後に先輩が体調を崩してしまい、それからは多いときで週3日ほど60~100枚の処方せんを1人で対応しなければならなくなりました。事務員さんの助けも借りなんとか対応していましたが、錠数ミスなど細かいミスを起こしてしまい、謝罪に行くことも増えていきました。
    「こんな状態ではいつか重大な事故を起こしてしまうのではないか」という不安が付きまとい、どんどん精神的に疲弊していった結果、入社から1年が経つと心療内科へ通院するようになっていました。
    体調がさらに悪化する可能性があったことと、薬剤師を補充しない会社への不信感から、私は転職を決意しました。

  • 初めての就職活動を開始

    転職活動は初めてということもあったので、無料の面談カウンセリングや面接同行もある転職エージェントに相談をしました。
    転職先では健康に安定した勤務ができるように、「現職よりも薬剤師の人数に余裕があること」「休みがきっちりと取れること」を重視して求人を探すことにしました。
    また心療内科に通っていることを理解してくれる職場でないと、入職した後にトラブルが起こる可能性もあるとコーディネーターさんは心配してくれていたので、服用している薬の名前を求人を探すときに薬局の採用担当者へ伝えてもらうことにしました。
    その後求人を探してもらい、次の2つの薬局へ面接に伺うことにしました。

    • ①高知市内にある個人薬局
    • ②中四国地方を中心に店舗展開する調剤薬局チェーン

    コーディネーターさんも面接に同行してくださったので緊張がほぐれ、良い雰囲気で面接・見学を終えることができました。

    ①の薬局は店舗数が少ないので、他の薬剤師さんが辞めてしまうと今の職場と同じような状態になりそうで少し不安を感じました。②の薬局は本部に薬剤師が常駐していて、いつでもヘルプに来てもらえる体制なので安心して勤務できそうだと感じました。コーディネーターさんは結論を急かすことなく待ってくださったので1週間ほどゆっくりと検討させてもらい、②の薬局でお世話になろうと思いました。多少忙しくても、いざという時はヘルプに来てもらえるとわかっているだけで安心できました。
    入職して5ヶ月が経ちます。私が心療内科に通っていることで変に気を使われるのではないかと心配していたのですが、会社の方も管理薬剤師さんも他の方と同じように接してくれています。
    薬剤師の人数が多いので監査時のダブルチェックもしっかりと行え、ミスが起こりにくくて精神的な負担も減りました。不安はたくさんありましたが、意を決して再スタートを切って良かったと思っています。

職業倫理が乏しいブラック薬局

30代女性

  • 震災の影響で地元へUターン転職するも……

    私は大学卒業後、関西に店舗展開する調剤薬局チェーンへ就職しました。広いエリアを任されるマネージャーにもなり、業務に励んでいた矢先、震災により地元は大きな被害を受けました。実家の被害は少なかったものの、高齢の両親に何かあったときすぐに駆けつけられないという心配から、地元へ戻る決断をしました。
    転職活動は仕事が忙しく見学などの時間が取れなかったため、簡単な面接だけで実家近くにある調剤薬局へ入職を決めました。すぐに職場に馴染むことはできましたが、慣れて周りの状況がよく見えるようになったことで管理薬剤師の行動が目に付くようになりました。勤務中にも関わらず、患者さんがいない少しの間に管理薬剤師が調剤室でお菓子を食べていたのです。さらに白衣を着たまま薬局の外で煙草を吸って臭いのついたまま調剤を行ったり、就業中にプライベートのメールを送信したりしていました。地元に戻って両親の近くに住むだけではなく、地域に貢献できる薬剤師を目指そうと考えていた私には、この行動をどうしても許すことがでませんでした。
    そのため入職から3 ヶ月と短い期間ではありましたが、退職を決意しコーディネーターさんへ相談に伺いました。

  • 2度目の転職活動を開始

    前回の転職活動は、一人で簡単に行ってしまったため、今回はサポートが手厚いエージェントに登録することにしました。コーディネーターさんと面談をすることで、「今後の働き方」を自分の中で明確に整理することができ、希望条件も洗い出すことができました。
    私の希望に合わせて求人を探してくださり、1件、熊本県と近隣県に店舗展開している薬局へ面接に行くことになりました。
    かかりつけ薬剤師として地域に貢献できることを重視していたので、面接の際は在宅応需・健康相談の薬局としての取り組みや、地域イベントへの参加状況などを詳しく説明していただきました。社長が薬剤師会の役員だったため、「地域貢献の気持ちが強い薬剤師さんは大歓迎です。そのために必要なサポートはできる環境が整っていますよ」と心強い言葉をかけてくださいました。この言葉に心を動かされ、店舗見学を終えたタイミングで入職したいという気持ちを持ちました。
    新しい職場での勤務が始まって半年が経ちましたが、前職と違って良い環境で仕事ができています。一緒に働く同僚は、皆さん地域のために誠実にお仕事に取り組まれる方ばかりで、自分の考えと方向性が似ていてとても働きやすいです。やはり転職活動をじっくりすることが、自分と本当にマッチする職場と出会うことに繋がるのだと感じました。少しずつですが、気持ちを形にして地元に貢献していきたいと思っています。

ハラスメントに悩まされるブラック薬局

20代女性

  • ハラスメントが横行する就職先

    私は大学卒業後、地元北海道に店舗展開する薬局チェーンに新卒入社しました。在学中から「在宅業務に積極的に関わりたい」という気持ちが強かったため、それを実現できる環境だったことも入社の決め手になりました。入社後は外来調剤と並行して、先輩薬剤師に同行しながら施設在宅業務のスキルも磨いていき、とてもやりがいを感じていました。
    ただ、先輩薬剤師から「バカ」「アホ」など侮辱するような言葉を浴びせられることに嫌悪感を抱いていました。何か失敗すると店舗中に響き渡るような怒号を浴びせられることも多かったです。また会社の飲み会では、アルコールが苦手だと伝えている私に飲酒を強要してきたり、社長が腰や手を触ってきたりといったセクハラ行為を受けました。
    「自身の成長のため」と言い聞かせなんとか耐えていましたが、ハラスメントだらけの環境に我慢の限界を感じ始め、かなり悩みましたが「ここは自身を高められる環境ではない」と退職を決意しました。

  • 薬剤師として成長できる環境を求めて転職活動開始

    転職コーディネーターさんとのカウンセリングでは、職場内で受けているさまざまなハラスメントの現状と、今後の薬剤師としてのビジョンをしっかりとヒアリングしてくださいました。
    経験は少ないですが、「薬剤師として前向きに仕事をしたい」「在宅業務をもっと極めていきたい」という想いをコーディネーターさんはしっかりと受け止めて相談に乗ってくださいました。
    一口に「在宅医療をしている」といっても、規模や行っている業務内容は多岐にわたっているので、私の希望を踏まえて求人内容をしっかりと精査し、以下の2つの求人を紹介してくれました。

    • ①全国展開している大手調剤薬局チェーン
    • ②北海道を中心に店舗展開している調剤薬局チェーン

    面接では、実際の在宅業務現場を見学させていただけないか薬局さんに相談してくださいましたが、今回はスケジュールの調整がうまくいかなかったため断念しました。その代わりに在宅業務を行っている薬剤師さんから詳しい説明をしていただき、現場の写真なども見せてもらいました。
    面接と店舗見学を終え、②の薬局のほうが在宅業務の幅が広いように感じました。また社長が女性の薬剤師さんで、女性ならではの視点で職場環境・福利厚生を整えていらっしゃるというお話にもとても興味が湧き、②の薬局に入社させていただくことにしました。
    新しい職場での勤務が始まって3ヶ月、前職のようなことが無いかドキドキしていたのですが、穏やかな方が多い職場で指導も丁寧に対応してくださるので、薬剤師業務に集中することができています。また、出産・育児に関する福利厚生も充実しているため、長く安心して勤務できそうな職場だと思います。良い職場を紹介してくださって、本当にありがとうございました!

壱、面接と合わせて必ず店舗見学も行うべし

薬剤師という職業柄、閉鎖的な環境・人間関係で働かなければならないことが多いため、人間関係は勤務するうえでとても重要になります。ご自身が実際に勤務する環境や同僚を事前に確認し、長く勤務できる職場か自分の目で見極めることが大切です。

弐、入社前に勤務条件はきちんと確認

国の政策で経営が左右される薬業界、入社後に勤務条件が変わるということも少なくありません。
だからこそ、入社前にはしっかりと書面にて勤務条件を確認し、気になる部分は明確にしたうえで入社を決めましょう。

参、知人からの紹介で就職先を決めるときは細心の注意を

お知り合い同士で就職先の紹介をすることも多いこの業界。その際、口約束だけで勤務条件を決めてしまったというケースもまた多い現実です。紹介で入社した手前、勤務条件の改善や退職の申し出がしづらいという悩みの声も多く頂きます。十分検討したうえでご入社ください。

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