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独立 業界の将来不安から増える独立希望薬剤師

ユニヴ・コーディネーター

中西 拓也

入社以来、10年以上にわたり、薬剤師様の転職支援・独立支援を行っています。顧客満足をモットーに、一人ひとりの薬剤師様にとって、より輝ける職場をご紹介できるよう、日々尽力しています。プライベートでは2児の父親として、子育ての大変さを痛感しています。そういう意味では、仕事と育児を両立するパパ・ママ薬剤師が「仕事の楽しさ・育児の喜び」を日々感じていただけるよう、お手伝いができればと思っております

診療報酬改定、消費税増税など、国策の影響を受けやすい調剤薬局業界は過渡期にあります。
薬剤師を取り巻く就業環境にも大きく影響することは間違いないでしょう。約58000店まで増えた薬局を約35000店まで減少させたい政府の方針も踏まえ、皆さんがお勤めの薬局が急にM&Aで買収されたり、収益を得ることができず閉店になったりする可能性も高くなります。給与への不満、業界の将来不安などからか独立開業を考える薬剤師様も増えてきているように感じます。

調剤薬局業界の市場規模

1980年代に医薬分業が始まり、全国の薬局店舗数は増え続け、現在では約58000店となりました。調剤薬局業界の市場規模は、厚生労働省のデータによると、2018年度は2009年度に比べ約30%伸びています。大手調剤チェーン上位10社の売上シェアは10年間で2倍、売上は2~3倍になっています。調剤薬局業界は、大手の占有率が低く小規模事業者が多数存在することが特徴です。ただし、2016年度においては年間1000店舗のペースでM&Aが行われており、今後ますます寡占化が進むと予想されます。
どの業界でも、上位企業のシェアが約10%になると、業界再編が始まると言われています。この段階では大企業や中堅企業による中小企業の買収、中堅・中小企業のグループ化が行われます。さらに産業が成長し、上位10社のシェアが約50%に達すると、大企業が中堅企業を買収するようになり、業界再編はピークを迎えます。そして上位10社のシェアが約70%まで進み、大手10社の統合が始まると言います。薬局業界も例外とは言えないでしょう。
OTC医薬品販売緩和による異業種との競合、薬剤師不足、薬価の段階的引き下げ等、外部環境が厳しい中、経営資源の乏しい小規模事業者は、大手薬局のチェーンの傘化に入ることで店舗の存続を図っています。

増える独立希望薬剤師

都心部を中心に薬剤師給与の「値崩れ」が起こっています。繰り返される調剤報酬改定、0402通知による事務員のピッキング業務解禁などにより、薬剤師に対して前ほど給与が出せなくなってきています。自分の裁量次第では収入が増える、定年が無い、M&A等による会社の都合に左右されない等の理由・メリットから、独立を考える薬剤師が増えてきているように感じます。
薬局のM&Aでも、小規模企業や独立開業希望の薬剤師が薬局を買い求めるケースが増えてきました。2016年のM&Aが盛んに成約されていた時期よりも、近年は大手などが買収を見送る案件が増え、不採算の既存店を独立開業希望者に継承する事例が増えてきました。大手調剤薬局の赤字薬局でも独立希望薬剤師が運営すれば黒字化を図れるので、小規模案件の成約に繋がっています。大手や中堅調剤薬局が持つ調剤基本料3−イ(21点)、調剤基本料3−ロ(16点)の薬局でも、独立薬剤師が手掛けると、調剤基本料1(42点)になる場合があります。地域支援体制加算の35点も取得しやすく、しっかり運営すれば利益が出ます。

独立にかかる費用について

独立は考えているものの、独立にかかる費用が用意できるのだろうかと不安に思う薬剤師様もいらっしゃるかと思います。
M&Aで独立する際の費用は、案件にもよりますが、概ね2000~4000万円の間で開業された方が多いです。自己資金が不足している場合は、開業資金を融資してもらう必要があるでしょう。
自己資金はいくらあれば融資を受けられるでしょうか?日本政策金融公庫では、自己資産は重要な要素の一つですが、それ以上に重要になるのが「創業計画書」です。「創業計画書」には創業の動機、事業の経験、事業の見通し等、事業計画全体をしっかり記載する必要があります。自己資金がどれくらいあれば、とは一概には言えませんが、融資先の創業企業を対象として実施した調査によると、創業資金総額に占める自己資金の割合は平均で3割程度となっています。

独立支援事例

弊社で独立支援をさせていただいた薬剤師様の事例をご紹介します。
他の仲介会社を通じて譲渡された2年目の薬局ですが、譲渡前に聞いていた内容と違い、譲渡後すぐに門前医院と薬局の間に別の薬局が開局してしまい、予定していた枚数の処方せんが来ませんでした。しかし、それでも個人の薬剤師が現場に立って運営すれば十分に採算が合うとのことで、個人向けに譲渡を希望され、薬剤師の独立支援を行なっている弊社にご相談いただきました。
弊社にご登録いただいていた独立薬剤師様の中に、一人薬剤師もしくは1.5名体制で運営できる規模の薬局を譲り受けたい、初期費用をできるだけ抑えたい、自宅の近くの案件を探している、という希望をお持ちの方がいらっしゃいました。両者の条件に合致していることによりスムーズに話が進み、成約へと繋がりました。かねてより奥様と一緒に開局することが夢だったということで、今では譲受前に見せていただいていたレセプトデータの処方せん枚数よりも多くの患者様にお越しいただいています。

独立をお考えの薬剤師さん
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