薬剤師のための心と身体のスタイル提案マガジン ファーストネットマガジン

独立 成功者に聞く薬剤師の独立開業って?

自分にぴったりの働き方、プライベートとのバランス、収入アップ……

理想の生活を叶えたい方にとって、転職以外に「独立」も1つの選択肢になるのではないでしょうか。

今回は、薬剤師の独立支援、独立後のさまざまなサポートを手厚く行っているニューロンネットワークにお話を伺いました。

第4回 ニューロンネットワーク株式会社 企画部 部長
奥村 晃弘さん(大阪府)

眼科関連の外資系企業に約20年間勤務、大手調剤薬局で営業などを経験した後、ニューロンネットワークに入社。企画部に所属し開局支援や集患活動、M&Aなどに従事。

ニューロンネットワーク株式会社
7店舗の直営薬局、9店舗のグループ薬局の運営、ほか調剤福祉事業、コラボレート事業(他業種複合事業)、その他医療関連事業を展開。
〒566-0001 大阪府摂津市千里丘1-4-9
Tel:06-4861-7700
URL:https://www.neuron-net.com/

貴社ではパートナー薬局体制を活用して独立した店舗が多いのはなぜでしょうか?

約10年前からパートナー薬局体制を本格化し、既に直営店舗だった7店舗の薬局以外に12店舗の薬局を設立、独立を希望している薬剤師に経営をお任せするパートナー薬局にしました。元々は自社にいる独立を希望する薬剤師から開局希望者を募っていましたが、社内に希望者がいなくなってしまったことがきっかけで現在は社外から募っています。
また、当社は大きな会社ではないので、店舗が増えると1店舗あたりの管理に割ける時間ややり取りの頻度にムラが生じてしまいます。直営店7店舗以外をパートナー薬局化する方が、しっかりと管理の手が届きつつも各店舗に経営者の方の熱意が大いに発揮されると考えました。

薬剤師の独立支援をPRする調剤薬局企業はありますが、そのほとんどに実態が伴っていないのが現状です。独立したいろんな薬剤師の方とお会いして分かったことが、調剤薬局側が独立希望の薬剤師の支援を謳い、それを期待して入社し4、5年働いても何も声もかからず、挙句の果てに「そんな事例1件もないよ」と職場の同僚に言われてしまった、というようなケースが本当に多いようです。
その点当社では、独立に至るまでも独立した後もしっかりとフォローさせていただいており、「確かな実績があるのは弊社しかない!」という自負があります。

独立までの支援だけでなく、開局後も細部までケアできるノウハウを持っている企業は貴社以外になかなかないと思うので、そこは大きな強みですよね。

特に独立開業して最初にぶつかる大きな問題が、スタッフの確保や人間関係です。
既存のスタッフとうまく折り合わないケースが多く、例えば今まで同じ雇われている立場で働いていた薬剤師が社長になるケースでは、スタッフとの間に価値観のギャップが生まれ、それが原因でスタッフが辞めていくということがけっこうあり……。
当社では、独立後の店舗へ人員不足があればスタッフの応援も行いますし、また集患や在宅の確保など収益面での支援や、健康相談・健康フェアなどのイベントのお手伝いもしています。独立して終わり、ではありません。

また、各店舗の運営状況の報告も兼ねて、年に一度グループ薬局のオーナー会も開催しております。独立して長い方もいれば、まだ1年にも満たない方もいますので、プレゼンしていただく中でさまざまな経営上の苦楽を共有しながら励まし合える場になっているかと思います。
皆さんさまざまな不安や悩みを持っていらっしゃるので、今はコロナの影響でできていませんが、会終了後のお酒の席では更に拍車がかかって打ち明けていらっしゃいます(笑)
1人で苦労しているのを例えて「井の中の蛙」から「蛙の会」と命名しています。今後は開催頻度を増やせられたらと思っています。

貴社が独立希望の薬剤師と接点を持つ手段や、薬剤師に対して何か条件や重要視していることがあれば教えてください。

ここ2年くらいは、独立案件ができたら紹介会社に詳細を伝えたのち、独立希望の薬剤師を紹介してもらっています。いろんな人材紹介会社やM&A仲介会社がありますが、独立支援専門の部署を持っているユニヴはいつも手早く人材を探してくださるので助かっています。
面談をする中で、残念ながら店舗を任せるに至らない方もいます。例えば患者様ウケする対応や土地柄に合う対応ができるかどうかは案外重要だと感じました。それらも含め、やる気・挑戦する気持ち・自立心を持っていることはとても大切です。
現在24店舗中パートナー薬局は12店舗ですが、直営店とグループ薬局で明らかに違うのが、コロナ禍で売上が落ちた店舗が後者は一店舗も無いことです。当然直営店もしっかりと薬局運営に努めていますが、パートナー薬局はそれぞれが独立した経営者が運営しているため、売上を落とさないための熱意がかなり強いものだと感じます。

あわせて、EQ(心の知能指数)の向上が必要になると思います。つまり、患者様に寄り添うことができるコミュニケーション力を持っているということですね。

コロナ禍でもパートナー薬局(独立店舗)は売上をキープしているとのことですが、貴社として何かお困りごとやコロナ禍を通じて感じることはありますか?

毎日病院経営の悪化や患者数が減少していることは嫌というくらい耳にしますし、特に小児科や耳鼻科は大打撃を受けています。患者数の減少に関しては全店舗間の共通課題として、面の患者様獲得のためのイベントやかかりつけ薬剤師として多くの患者様に情報提供することで乗り越えないといけないと思っています。

私自身に関しては、新店出店のために新規開業するドクターを取り込むことが課題ですね。
新規開業しているドクターが昨年と比べ7割減っていて、開業予定があるにはありますが、ペンディングしている状況です。コロナが落ち着くであろう2022年以降に、開業ラッシュが来るのではないかと感じております。

今後薬局業界が厳しくなっていく中で、いかに「薬局を地域の人に知っていただくか・来ていただくことか」ということが大事になるかと思います。そのために何か取り組まれていることはありますか?

今までは資格さえ持っていれば就業できていましたが、ついに薬剤師自身の資質が問われる時代になってしまったかという気がします。
そのため、これからは薬局の社会的貢献度をもっと上げていく必要があると思います。その地域出身の人が店舗を構えることによって地域貢献にも繋がりますし、地域の方々に愛されるのではないでしょうか。

当社はミズノのスポーツ用品の代理店もしており、自社店舗の他にも約15企業の調剤薬局約500店舗に商品を卸しています。ミズノの商品は、当社が健康サポート薬局を確立していくうえでサポーター、骨盤ベルト、アンダーウェアなど健康側面を底上げするうってつけな商材が多いのです。とある健康フェアでブースが隣になった際、先方が医療業界への進出と医療業界用の製品開発を模索されているとの相談を受けたことをきっかけに、取引を開始することとなりました。
そのお付き合いの一環でノルディックウォーキングのイベントを開催しております。手、足、腰を使いますから、とってもいい運動になります。
薬局の認知度を上げるために、開局間もない店舗を含むいくつかの店舗で開催しましたが、参加者も多くなかなか評判が良かったですよ。

他には、大手化粧品メーカーのPOLAとも共同でイベントを開催しています。
先方のミッションの中で、他業種の店舗(カーディーラー、住宅展示場など)でのイベント開催を計画されていますが、化粧品とはかけ離れた業種ゆえに話題性と集客力に欠けることが課題とのことでした。
そこで、美容と比較的親和性の高い当社(薬局)と“ヘルス&ビューティー”を掲げて開催すればお互いのニーズに沿うと思い、共同開催を提案させていただきました。お互い “地域への貢献”という目的が同じですし、POLAの店舗は必ず薬局の近くにあるため、双方を地域にアピールをできる良い機会にもなります。現在、大阪府摂津市や大阪市西淀川区の店舗で開催しており、薬局内にPOLAのスタッフ様に来ていただき、化粧品の実演販売や肌年齢を測って肌質に合ったサンプルをお客様にお渡ししています。
イベントは一回で終わらせては意味がないので、四季に応じて提案をしていくつもりです。

ご一緒させていただくPOLAのスタッフ様もとても楽しんでいらっしゃる雰囲気を感じますし、薬剤師は薬の話はできますが、お客様との取り留めのない会話や気持ちの良い接客に関して苦手意識を持っている人もいるので、その辺りのスキルはPOLAの方を見習って今後教育していかなければ、と感じました。

今後の貴社の展望・目標についてお聞かせください。

例えば、アメリカでは尊敬する仕事の1番目に消防士、2番目が薬剤師です。日本では薬剤師を取り巻く環境が更に厳しくなっていく中で、具体的な働きぶりや社会貢献度についてそこまで世間的に認知されておりません。医療現場での活躍が患者さんの目に映りやすいのはドクターや看護師ですし、介護現場だと介護士やケアマネージャーと……なかなか薬剤師が先に挙がって来ないのが現状です。
そのため、薬剤師が自分の仕事により自信と誇りを持って働けるような環境を提供していくことと、そういった想いや、独立を目指す方の夢も叶えていきたい、力になっていきたいと思っています。

POLAとの共同イベントの様子

誰でも受けられるAGEs(体内糖化度)検査。機器はニューロンネットワークからレンタル。

くるみ薬局 社長 日下 禎孝さん

今回のイベントの告知手段は?

店舗に来る患者様・POLAのお客様へビラ配りやSNSでの告知、チラシのポスティングなどをしました。

イベントを開催された感想は?

調剤薬局でこのような企画をするところはなかなか無いと思いますので、今後はイベント開催だけではない調剤薬局のイメージチェンジを図り、さまざまな方に利用していただける薬局になりたいです。

独立をお考えの薬剤師さん
是非、お気軽にユニヴのコーディネーターにご相談ください!

フリーダイヤル 0120-948-240 https://ind.pha-net.jp/

ファーネット独立公LINE@でご相談受付中
STEP1:LINEアプリで「ファーネット独立」を検索&友だち登録
STEP2:トーク画面でご相談内容を送信