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スポーツファーマシスト学習記録

第15回「サプリメントの摂取について」

皆さんこんにちは。新米スポーツファーマシストのシトロンです。

寒い季節になってきました。そして2022年も終わりに差し掛かっています。この一年、早かったですか? それとも遅かったですか?

 

一般的に大人になると時の流れが早く感じると言われています。これを表しているのがジャネーの法則です。

「生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢の逆数に比例する(年齢に反比例する)。」

例えば50歳の人にとって1年の長さは人生の50分の1ほどですが、5歳の人にとっては5分の1に相当します。つまり、50歳の人にとっての10年間は、5歳の人にとっての1年間にあたり、5歳の人にとっての1日は、50歳の人にとっての10日に当たることとなります。なんだかややこしいですか?

 

大人になるにつれ、新しいことを経験することが減っていきます。同じことの繰り返しで1年があっという間に過ぎていく。それは避けたいという想いからこの1年いろんなことに挑戦してきました。……けれど、あっという間に1年が経ってしまったなぁ。

 

気を取りなおして。今回はサプリメントについて皆さんと一緒に学んでいこうと思います。

きっかけは女子中学生から届いたある質問です。

 

「筋力回復におすすめのサプリはありますか?」

 

……えっ、サプリ??

私は栄養士ではないので詳しいことを語れるわけではありませんが、少なくとも私が同年代のときにはサプリを摂るなんて考えもしませんでした。毎食しっかり食べて、足りない分は補食で補う。それが基本の考え方だと思っていました。

だからこの質問を聞いたとき、中学生の中でもサプリメントを摂ることがだいぶ広がっているのだと実感しました。

 

なので! 今一度サプリメントについて確認していきましょう。

 

まず、サプリメントとはなんでしょうか。

実はこの用語にはきちんとした定義がありません。厚生労働省によると「いわゆる健康食品のうち特定成分が凝縮された錠剤やカプセル形態のものが該当する」と考えられています。

よく知られているのはマルチビタミンやビタミンCなどの成分ですね。いろんな会社からさまざまな商品が発売されています。

サプリメントは医薬品ではなく、食品です。そのため、販売制限もありません。近年ではネットだけでなく100円ショップでも販売されています。そりゃ手軽に買えますよね。手軽に購入できるからこそ、いざとなったときにサプリメントの存在が思い浮かぶのでしょう。

 

スポーツファーマシストとして助言するならば、飲む前に認証マークを取得しているかを確認することは必須事項です。認証マークにもいくつか種類があり、最近全てのロット番号を分析していることを示す「インフォームドスポーツ」を取得した商品も登場しています。日本製品では2020年7月より導入が始まったためまだ商品数は少ないですが、より安心できる指標です。

※探す際はマークの色の違いに注目!

▼インフォームドスポーツのロゴ

https://sndj-web.jp/anti-doping/chapter3/informed-sport.php

▼インフォームドチョイスのロゴ

https://sndj-web.jp/anti-doping/chapter3/informed-choice.php

 

けれど果たして、質問者にサプリのことを伝えていいのでしょうか?

結論から言うと、私はサプリメントをお勧めしませんでした。その理由は以下の2点です。

 

①彼女の身近に栄養に関する専門家がいなかった

②日々の食事の記録など栄養摂取記録がないため

 

栄養素には摂取基準があることは皆さんご存知だと思います。サプリメントは必要量より過剰に摂取してしまう危険性があります。食事は生きるために大事な要素。だからこそ将来を見据えたうえで中学生にはサプリメントに頼ってほしくないという想いがありました。

もちろん、どうしても摂らないといけないときもあると思います。そのときは専門家である栄養士の方の力を借りるべきです。けれど彼らも日々の記録がなければ正しい判断ができません。

私は彼女に上記の内容を伝えたうえで、自分の食事とトレーニング内容を記録してみることを勧めました。まずは自分のことを知るところから始めてみよう、と(もちろん、必要と判断した際は専門家にコンサルすることも考慮しています)。

 

長くなってしまったので、本日はこれで以上になります。

今年もあと1ヶ月! 元気にお過ごしください。

それではまた。シトロンでした。