スポーツファーマシスト学習記録 |
番外編SP前編「スポーツファーマシスト対談 錦織功延さん」
みなさんこんにちは。スポーツファーマシストのシトロンです。
暑い日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
今回の記事は以前予告した通り、スペシャルverでお送りします。
「スポーツファーマシスト対談」です。
今までスポーツファーマシストとしてたくさんの学びや気づきをみなさんにシェアさせていただいていましたが、活動をしているうちに興味深い活動をしているスポーツファーマシストの方々との出会いもありました。
「そんな方の話をぜひみなさんにもお届けしたい!」
というわけで、
- なぜスポーツファーマシストになったのか
- 現在のお仕事
- 今後の目標
という3つの質問を軸にお話をお聞きしたので2回に分けてお伝えします。
今回お伺いしたのは錦織功延さんです。
錦織 功延(にしきおり こうすけ)
ドラッグストア、総合病院、大学病院、国立スポーツ科学センター(Japan Institute of Sports Sciences :JISS)の勤務を経て現在は、保険薬局で勤務する。JISSではオリンピアン、パラリンピアンへのサポート実績を持つ。
現在は、ライフセービング・アメリカンフットボール日本代表のサポートをする。またDINX株式会社、株式会社CANLIFEのスポーツファーマシストとしてスポーツビジネスにも携わる。薬剤師として子供から高齢者までの地域医療に携わる一方、アスリートへのメディカルサポートを行う、異色な薬剤師。
―どうしてスポーツファーマシストになろうと思いましたか?
今のちょっとした夢みたいのと一緒なんですけど、多分高校生だった時の自分の夢を今でも追いかけているみたいなのが多分 1番最初の根源かな。
―高校生の時の夢ってなんですか?
スポーツに関わった仕事をすることです。
中学から野球をやっていたのですが、高校生の時にスポーツドクターの方や鍼灸師さんにお世話になった経験がありました。その時に、多分選手としては難しいけど、サポートする人としてなんかスポーツに関われたらいいなと思っていました。
―そこからなぜ薬学部へ?
母親が病院薬剤師だったので、薬剤師は身近な存在でした。
けれどスポーツドクターになるために医学部も狙っていたし、トレーナーになるために理学療法士の資格も考えていたので、結構悩みました。
最終的にいくつか受けて受かったのが薬学部だったので、今に至ります。
―そうなのですね。当時薬学生でスポーツに関わる人とかに会えましたか?
全くです(笑)。当時はスポーツファーマシストもなければ、 薬剤師=アンチドーピングという認識も全くなくて…、入学してびっくりしました。
スポーツドクターがいるなら、 薬剤師の現場にもいるだろう、なんて思っていたのに。
―当時、誰かに相談したりしましたか?
先輩に言ったら、もう諦めなとか言われました。
病院実習や病院見学もスポーツドクターがいるところとか、スポーツリハビリが盛んな場所に片端から見学に行ったのですが、実際にアスリートが行っている病院の薬剤師に聞いても全く関わってないと言われました。むしろ来ていることも知らないと…。
それを聞いたときはとてもショックでしたね。
その後、臨床現場ではなくスポーツドリンクなど他の視点から関わろうと思って、食品会社の開発にエントリーするために大学院へ進みました。
―なるほど、方向性を切り替えたのですね!
結局食品会社には就職しませんでしたが(笑)。というのも院生になったことで学会に行く機会が増え、ある学会に参加した際、国立スポーツ科学センター(以下、JISS)※1に薬剤師がいることを知りました。そこでお話を聞くために見学させていただいたのですが、その際に臨床経験が4−5年(当時)ないとJISSには入れないと教えていただき、卒業後はスポーツドクターのいる総合病院に就職しました。ここで少しスポーツに関わる道筋が見えた感じです。
※1:国内競技力向上のため、スポーツ医科学などの分野からアスリートを支援する施設。トップアスリートが使用でき、2001年から東京都西が丘にオープンしました。錦織さんはロンドン〜リオ五輪の4年間勤務。
―やっとですね。
はい。もうあれですよ、 卒業と同時に毎日JISSのホームページを見て、薬剤師の募集ないかなって確認していました。
―毎日?すごいです。執念ですね、もう。
でもその後、薬剤師としてのスキルを上げたいと思って、初めの総合病院で2年勤務した後、さらに規模の大きい大学病院に転職しました。
そこで色々勉強して、1年経った頃、JISSの募集が出たのですよ。
―毎日確認していたかいがありましたね!
おお。と思いました。朝、いつもと同じようにカチカチって開いたらでていたので見たときはドキドキしました。もうこれ受かるだろうなと思ってもちろん面接行って…。結果、落ちました(笑)。
―え!何があったのですか。
臨床経験年数があと一年足りなかったのです。
結局、次の年も募集がかかったのでまた試験受けて、その年に受かりました。
本当にやっとスポーツに繋がったので、入った時はちょっと夢に近づいたと思いました。私にとって最初のスポーツファーマシストの仕事はJISSです。
―そこから今に繋がっているのですね。
後半では具体的なお仕事内容・今後の目標についてお聞きしました!
後半もお楽しみに☆