薬剤師のための心と身体のスタイル提案マガジン ファーストネットマガジン

WEB連載

スポーツファーマシスト学習記録

第37回「ニキビ治療薬と日光」

こんにちは。

スポーツファーマシストのシトロンです。
お時間空いてしまいましたが、皆様いかがお過ごしでしたでしょうか?


いつの間にか気温が⾼い季節になりました。

ジメーっとしていて、なんだか汗ばむ⽇が続いていますね。


実はこの時期特有の「梅⾬型熱中症」と呼ばれる熱中症があるのをご存知でしょうか?


気温はそれほど⾼くない時期でも、湿度が⾼く体に熱がこもりやすくなります。

体の温度調節機能がまだうまく働いていない今の時期に起こりやすいので、まだ夏本番でないと油断せずに、⽔分補給や休憩をこまめにとることを⼼がけましょう。

 

 

先⽇とあるアスリートからニキビ治療薬の使⽤について相談を受けました。
成分⾃体はアンチドーピングの観点から問題なかったのですが、個⼈的にとても気になる注意事項がありました。

 

それは「使⽤中はなるべく⽇光にあたるのを避けること」です。


外で活動しているアスリートにとって、⽇光を避けることはなかなか難しいです。
けれど、ちゃんと治療もしたい…

ではどのように対処すれば良いのでしょうか??

 


「⽇光」に関しての記載があるニキビ治療薬の代表例をまとめてみました。


・デュアック配合ゲル
・べピオゲル
・ディフィリンゲル
・エピデュオゲル


これらは⽪膚の刺激性を強めたり紫外線に反応してしまう成分が含まれているため、⽇光をなるべく避けるようにと記載されています。

 

もう少し詳しくお話しすると、これらにはピーリング作⽤という古い⾓質を取り除く作⽤があります。そのため、⽪膚が薄くなって刺激や⾚みなどの副作⽤が出やすくなってしまうことがあります。

 

⽇中に使⽤が認められている薬剤もありますが、基本夜洗顔後に塗るようお伝えするケースが多いです。
では、実際使⽤期間中はどのような対策を取れば良いのでしょうか?

 

⽇中練習する際は帽⼦やサンバイザーなどを着⽤する

いつもより⽇焼け⽌めをこまめに塗り直す

洗顔後の保湿ケアを忘れずに
※通常洗顔→保湿剤→薬の順番で使⽤します。

 

忙しいとなかなか忘れがちになってしまいますが、意識して対策していきましょう。

 

ニキビの治療は短期で終わることは少なく、多くは3ヶ⽉以上の⻑期になります。早めにこのような対策を習慣化しておくのをおすすめします。
また、強い痒み・ヒリヒリがあったら早めに医師・薬剤師にご相談を!


今回の記事はここまでになります。

いかがでしたでしょうか?
これから暑い時期が続きます。体調にはくれぐれもお気をつけてお過ごしください。
以上、シトロンでした。