薬剤師のための心と身体のスタイル提案マガジン ファーストネットマガジン

薬剤師 吉田節子が教える!アロマテラピー

第34回 自律神経を整えるアロマ

厳しい寒さを乗り越えて、少し穏やかな春を感じる季節になりましたね。三寒四温とはよく言ったもので、古の人々の観察眼には言い得て妙と頷かざるを得ません。
私たちのからだにしてみれば、「寒いの?温かいの?どっち??」という日々が続きます。寒い日が続くだけであれば、交感神経をオンにして臨むため、さほど体調を内側から崩すことはないのですが、日によって温度変化が大きい時には、頭と体がどちらに合わせればいいのか戸惑い、体調不良が長引く場合があります。
季節が大きく変わるこの時期は、体にしてみれば一番調節が難しいと言えます。こんな時こそアロマで自律神経を整えて、体調を崩さないように気を配ることが大切です。

自律神経を整えるアロマ
多くの場合、副交感神経が優位になる香りを選ぶことがポイントになります。一般的なものをご説明しますが一番大切なのは、"今自分が一番癒される(リラックスできる)と感じる香り"を"低濃度"で使うことです。

言わずと知れた"万能アロマ"。主成分である酢酸リナリルに鎮静作用があります。市場ではたくさんの種類のラベンダー精油を購入することができます。産地により命名されたもの、種が違うもの(学名が違うのでわかりやすい)、マニアックなところでは育った高度により分別して採取されているものもありますので、ご自身の好みのものを見つけてみてください。誰にでもいつでも優しい香りのイメージですが、妊娠中は注意が必要な精油です。
・ゼラニウム
甘く優しい香りで花のような香りですが、葉から採れます。虫よけにもよく使われますが、精神のバランスをとってくれる香りとしてよく用いられます。最近では免疫力が上がるという研究結果が話題となっています。重くなくミドルノートで、私は大好きな香りですが、日本人には好き嫌いが分かれる香りと言えそうです。
・カモミール・ローマン
女性の"ゆりかごから墓場まで"を、長きにわたり優しくサポートしてくれる香りと言われています。赤ちゃんの時には夜泣きに、幼少期の不安感に、PMSに、更年期のイライラに、老年期の不眠にと、神経を穏やかにしてくれます。鎮静作用の主成分はアンゲリカ酸エステル類です。
・ネロリ
柑橘系とグリーン系とフローラル系が混ざり合った香り。それもそのはずで、ビターオレンジの花から抽出される精油です。その馥郁たる香りに虜になるファンは後を絶ちません。高価な精油ですが、大事な時に使うと幸せな気分に浸ることができます。
・ローズ
バラの香りは不動の人気ですよね。今では様々な種類のバラの香りが出回っていますが、アロマテラピー(芳香療法)として考えるなら、水蒸気蒸留法でとられたものを使いましょう。溶剤抽出でとられたものは、脳内に影響がある可能性があります。1mlでも数千円以上しますが、その香りから得られる幸福感や高揚感は、人によっては計り知れないものがあります。私はローズ精油を使わなくても、純粋なローズティーを飲んだだけでもその後の睡眠の質が上がります。

オススメの使い方
・部分浴/全身浴……入浴とアロマを組み合わせると自律神経にはとても効果的。ゆったりリラックスして香りを楽しみましょう。
・芳香浴……疲れた時にお気に入りの香りを嗅ぐだけでも、少し疲れを緩和することができます。お気に入りの香りを携帯しましょう。
・トリートメント……時間があればスイートアーモンド油などの植物油に溶かして自分の肌を労わってあげましょう。タッチング効果も相まって心が安らぎます。また冬の乾燥にもよいでしょう。

ゆったりと好きな香りに身をゆだねる時間が、心にも体にも必要だと思います。季節の変わり目、ご自愛くださいね。