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薬剤師 吉田節子が教える!アロマテラピー

第35回 内観のすすめ

やっと春が来ましたね♪ 春は新しい環境にウキウキする季節でありながら、環境に馴染むまでストレスを感じやすい季節でもあります。寒さも緩み、体もまた今まで通りではいかないため、心身のバランスを崩すこともあるかもしれません。 そんな変わり目の季節には「内観」をおすすめします。今までの自分をしっかりと見つめ、反省すべきところは反省し、その後は、新しく取り組みたいことを明確にして日々を有意義に過ごしたいものです。 そのためにも、自分自身を振り返る時間を少し取って、心地よいアロマを焚いてみましょう。きっと自分の深い部分に気づき、整理をしてスッキリと前向きになれること間違いなしです。今回は瞑想や内観する時に最適な香りをご紹介します。

〇サンダルウッド(ビャクダン科/心材)
白檀の香りです。香道でも知られているように、落ち着いた安らぎの時間を感じることができ、自分の内側をしっかり見つめる時にはぴったりの、意識を落ち着かせてくれる香りです。香りの良さから高値がつくために乱伐され、現在では計画的に植樹された木から精油を採っているようです。
〇フランキンセンス(カンラン科/樹脂)
乳香とも、オリバナムとも言います。フランキンセンスのどことなく神聖な香りは、心を浄化してくれるように感じます。精油の香りもさることながら、樹脂の塊を手に入れることができたら、ぜひ着火してみてください。より重厚な香りを感じることができます。キリスト生誕の際に捧げられた香りであることから、修道院などでもよく使われています。
〇ミルラ(カンラン科/樹脂)
フランキンセンスと同じく、キリスト生誕の際に捧げられた香りです。没薬とも呼ばれ、その優れた抗菌作用から、古代においてミイラを作る時に使われた香りです。香りは気持ちを上げも下げもしない中庸な香りで、精神状態をニュートラルに保ちたい時におすすめです。
〇シダーウッド(マツ科/心材)
シダーウッドの香りからは大木の生命力が体の中心を駆け上っていくのを感じます。自分の軸がずれてグラウンディングできていないと感じる時にぜひ深呼吸と共に香りを取り込んでいただきたいです。

【使い方】
芳香浴でしたらなんでもOKです。ディフューザーを使っても、アロマポットを使ってもよいでしょう。アロマランプがあれば、温かみのある照明も相まって、気持ちを落ち着けることができ一石二鳥ですね。
濃く香らせる必要はありません。心地よいと感じる程度の滴数を使いましょう。

香りは目には見えませんが確かに存在して、嗅ぐ者の精神状態に大きな影響を与えます。香りを味方にして安らぎの時間をより効果的なものにしてみましょう。