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薬剤師 吉田節子が教える!アロマテラピー

第41回 アロマの疑問にお答えします!

アロマテラピーの講座をするときには、実にさまざまな切り口から質問されることがあります。香りって目に見えません。だからでしょうか、基本的なものから想像力豊かなものまで、実にバリエーションに富んだ疑問の数々を受けてきました。今回はそんな受講者様から頂いた質問の中から、印象的だった質問と私なりの解釈をQ&A方式でご紹介したいと思います。

Q.飼い猫にアロマトリートメントをしてもいいですか?
A.やめた方が無難です。理由は、動物はその種類によって体内の代謝酵素が違うからです。ある香り成分があったとして、それを代謝できないペットを飼っていたとすると、すぐに中毒症状を起こしてしまい、場合によっては命の危険にも繋がる恐れがあります。また、ペットの皮膚は人よりとても薄いため、かなり低濃度でも体に負担となる可能性が高いです。特に肉食である猫やフェレットは植物の中の成分を代謝できる酵素を持ち合わせていないため要注意です。

Q.アロマが100円ショップで売られていました。買い時でしょうか?
A.やめた方が無難です。それは純粋に植物から単離・精製された「精油」ではない可能性が高いからです。商品説明書の部分に「精油」または「エッセンシャルオイル」と書かれておらず、「アロマオイル」「ポプリオイル」などと書かれていませんか? このような名称のものは人工的に香料を混ぜ合わせて、植物に似せた香りにしているもの。体に塗ったり香りを嗅いだりしてリラックス作用がある代物とは言えません。アロマセラピーとは、100%ピュアな精油、つまり植物から蒸留して作られたものでなければなりません。手のかかる商品ですから、安すぎるものはちょっと危険かもしれません。

Q.アロマテラピーを習おうと思います。どの団体の資格をとるべきでしょうか?
A.団体の規模だけではなく、注力している分野を見定めてから資格取得を目指しましょう。最近ではアロマテラピー団体も多く、多様化してきています。例えば自然療法の一部分としてアロマテラピーを教える団体もあれば、環境にあった香りを創造することに重きを置いた団体もあります。資料請求をして、あなたが活かしたい分野に強い団体を、慎重に選びましょう。

Q.香りの作用と好き嫌い、どちらを優先して選ぶべきですか?
A.私は自身の意見として好き嫌いを優先するようにお伝えしています。理由は、作用の解明はまだまだなされておらず、一般的解釈でしかないからです。人間も生き物ですし、香りも生き物が作り出したものです。そのときの気分で、作用にぴったりと合う香りは変わります。そのため私は「今の自分に合う香りはあなたの脳・鼻だけが知っている」とお伝えし、実際に今好ましいと思う香りを選んでいただくことがベストだと感じています。

Q.何種類くらい使い分けられるとプロなのですか?
A.これは解釈に幅がある質問だと思いますが、基本的に20~30種類の精油の特性を理解し、組み合わせることができれば十分な知識量だと思います。あとは実践を積み、一つ一つの精油の知識を深くし、また特異な組み合わせを何パターンかしっかりと持つことが大切です。

毎回、質疑応答の時間はどの角度からの質問が飛んでくるかわからないため、いつも全力で向かいますし、質問のおかげでお伝えする側も成長します。お会いした際には斬新な質問を、ぜひよろしくお願い致します♪