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薬剤師 吉田節子が教える!アロマテラピー

第42回 肌のための潤いアロマセラピー

暑さが長引いた本年でしたが、季節は巡るものですね。四季のある日本でよかったと思う反面、季節の変わり目は体調変化に留意しなければなりません。特に肌は空気の温度や湿度変化をダイレクトに感じてしまう器官です。しっかり保湿して免疫を高めておきたいところですね。
今回はこの時期にこそ大切にしてほしい、肌の保湿のための精油の使用法について重点的にお話したいと思います。

〇部屋の湿度を高める簡単な方法
「秋は燥邪の季節」と言われるほど、空気が乾燥するこの時期。部屋の湿度を高めることはインフルエンザなどのウィルスの力をそぎ落とすためにも有効な方法です。アロマディフューザーを使って蒸気を放出させ、湿度コントロールを意識的に行うことが大切です。
ディフューザーがなくても、精油を数滴落とした水にくぐらせたタオルをハンガーにかけておくだけでも湿度を高く保つことができます。特に睡眠時などは鎮静作用のあるカモミール・ローマン精油やラベンダー精油を使うと、湿度を維持するだけではなく、不眠解消にも一役買ってくれることでしょう。
またデスクワーク中であれば、マグカップにお湯を入れたものに精油を滴下すると、自分の周りだけアロマを楽しみつつ湿度を高めることもできます。柑橘系の精油にするとリフレッシュして頭がすっきりしますので作業効率アップにもつながりそうです。

〇バスタイムならぬ、アロマタイムを
お風呂にゆっくり浸かる時間が最高の保湿になることは当然なのですが、それとは別に、ちょっと作っていただきたい時間があるのです。それが「部分浴の時間」です。例えば外出して帰ってきて一息つきたいときに、お湯を張った洗面器とお気に入りの精油を用意します。お湯に数滴精油を垂らして、手や足をつけてリラックスしていただきたいのです。
人間の体はうまくできていて、一部分を緩めるだけでかなりのリラックス&リフレッシュ効果があります。室内で部分浴をすると部屋の湿度も高まり一石二鳥ですよ。手や足を温めながらおでこにホットタオルを置いて目を閉じると充分なリラックスタイムとなります。

〇抗酸化作用のある精油で肌を直接潤す
ローズマリー精油やフランキンセンス精油、ネロリ精油など、抗酸化作用のあるものや細胞成長促進作用のある精油や芳香蒸留水を使ったスプレーを作っておくと、こまめに肌を潤すことができてとても便利です。肌が極度に乾燥している場合は、ホホバ油を数滴混ぜるとしっとりした使用感になり、普段使いの化粧水としてもおすすめです。

〇ハーブティーで内側から美肌へ
ハーブティーはお肌の強い味方です。水溶性のビタミンやミネラルを直に摂取するには、やはりハーブティーの力は絶大です。特にビタミンCの含有量が多いローズヒップティーやクエン酸を含むハイビスカスなどのブレンドハーブティーがおススメ。お肌に内側から栄養補給をしましょう。*

アロマやハーブを有効利用して、季節の変わり目を楽しく過ごしましょう♪