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カウンセライダー日並のこみコミ通信

第19回 中年は就活を楽しむ

若者の就職支援機関ができてから10年以上になりますが、最近になってやっと中高年の就職支援が取りざたされるようになりました。相変わらず働けない若者は多くいますし、働いてはいても非正規から脱却できない若者も多くいますが、今、就活で本当に苦労しているのは中年(40歳~54歳くらいまで)だと思います。

15年ほど前に若者のフリーター化が社会問題になり、政府は多くの予算を若年者の就職支援に投入しました。それは毎年更新され拡大し、都道府県・市区町村にまで支援の枠組みは広がっていきました。若年者の定義は15歳から34歳までですが、フリーターが加齢したことで現在は概ね39歳までとなっています。支援メニューも年々充実し、ずっと現場にいる身としては、もうこれ以上の支援メニューはないんじゃないかと感じます。

34歳(あるいは概ね39歳)までという利用者の年齢制限があったため、35歳以上の人は長い間置き去りにされてきたように思います。私が勤務する就職支援施設でも、年齢を問われ、私らはどこを使えばいいんですか?と憤りをぶつける人を多く見ました。今は、年齢制限が撤廃されましたが、そのせいか中年の苦労がより顕在化しています。

10月17日から“キャリア交流サークル”という、中年だけを対象にした就活サークルを立ち上げました。メンバーは5人で、毎週1回集まって就職活動の進捗を確認したり、情報交換したり、時には我々が必要な情報を提供したりする場です。就活はとても孤独な作業ですし、特に中年の方は就職の相談が一番しにくい立場だと思います。孤独にならず、ストレスには早めに対処して、時には皆で飲みに行ったり出来る仲間を作ることも目的のひとつにしました。初日の終わりには早速、皆で施設の1階にある喫茶店に集まってたらしいです。互いに切磋琢磨できる関係になるといいなと思います。

理想は、全員がこのサークルの期間(1か月)で就職することですが、自分で仕事を獲得できる力を身につけてくれればいいなと思っています。40歳を超えると何らかの経験がありますので、それをいかに細かく丁寧に整理して次に活かそうとするかが中年の就活のポイントになります。やる気も大事ですが、まずは経験を活かして即戦力になる発想が必要です。

初めての試みなので、どんな展開になるかとても楽しみです。
キャリア交流サークルの就職活動コンセプトは『楽しくやる』にしました。