占いが好きな人は多いと思います。古いものは神社のおみくじや易者が見立てる手相や人相、今ならネットで無料占いサイトも多くあるようです。一時期動物占いが流行ったことがありましたし、星座占いは朝のテレビでも毎日やっています。自分の運勢(未来)って怖いけど知りたいですよね。
私は14年前、会社を辞めて独立した年に一度だけ占い師(自称)に運勢を見てもらったことがあります。どういう人がちゃんとした占い師なのかは不明ですが、一応タロットカードを使って、怪しげな植物に火をつけて煙で燻されながら占ってもらいました。煙と一緒に火の粉も頭からかけられて危ない思いをしたのを覚えています。
フリーのカウンセラーとしてスタートしたものの、実務経験も乏しく研究実績もなく、カウンセリングという仕事が今ほど多くない時期でもありました。とにかく経験を積むしかないと思い、誰かと会うごとに『カウンセリングの仕事があれば紹介してください』と条件反射のように言い続けていました。
そんな時に大学院の先輩がフィールドを提供してくれて、鬱の方の自助グループを立ち上げ、定期的にカウンセリングができるようになったのです。その活動の中でたまたま先輩が連れてきたのがその占い師でした。
占ってもらうつもりはなかったのですが、先輩の連れてきた人だし、断るのも失礼かと思って気が進まないまま占ってもらうことになりました。何を占って欲しいかを聞かれたので、独立したばかりであることを説明し、これからの運勢を教えて欲しいと言いました。並べられたタロットカードから何枚かを選んだと記憶しています。
そして告げられた私の運勢は、『お金以外のものには一生困らない』でした。『・・・』会社を辞めて仕事がなくて、この先家族5人を養っていけるかが一番の心配だったのですが、よりによってお金に縁がないとは・・トホホ。事前に今の私の状況を聞いたんだからもう少し気の利いたことを言ってくれよ!と心の中で思いながら渋々料金を払いました。
あれから14年、あの占いは“当たり”でした(笑)
お金以外のことには本当に恵まれていますが、お金にはずっと苦労してます。占いは自分の都合のいいように信じればいいと言います。占いの結果に振り回されるのではなく、自分が決めたことをこっそりと確認し、思い込みや思い違いを修正するために占いの結果を参考にするのがいいと思います。
それにしても、あの自称占い師は、ちゃんとした占い師になったんだろうか。