Instagramで薬学生に「勉強方法や覚え方を教えてほしい範囲は?」とアンケートをとってみたところ、1番苦手という声が多かった範囲は抗菌薬でした。そこで私がどのように抗菌薬について勉強していたのか紹介します。
(第105回薬剤師国家試験に向けて行なっていた勉強のため、範囲や内容が変化している可能性があります。ご了承ください。)
■薬理学の勉強まず、抗菌薬に限らず薬理学を勉強するときに私が始めに行うことが、全体像を把握することです。一つひとつの薬剤名と細かい作用機序を最初から覚えようとしたら数がとても多く感じるうえに、覚えるのにも時間がかかってしまうのではないかと思います。
そのためまずは、“このタイプの薬はここで作用する”程度でざっくり覚えていました。例えば、β―ラクタム系は細胞壁を作れなくする、などです。
これをすることで2箇所に作用する薬剤の作用など見逃していたものに気がつくことができたり、刺激と阻害の色を変えて書くことで覚えやすくなったりしました。
■抗菌薬抗菌薬が苦手という中でも、症状や疾患名からどの抗菌薬を選べばいいのかわからないという声が多くありました。私が選択肢からどうやって抗菌薬を選んでいたのか参考までにお伝しようと思います!
- ① よく聞かれる疾患への適応の有無をゴロで覚えるMRSAや偽膜生大腸炎、緑膿菌などよく聞かれるものについてはすぐに答えられるように暗記していました。
※写真のテイコプラニンとバンコマイシンの説明が逆になっております。申し訳ございません。 - ② 特徴を覚える代謝・排泄経路と臓器移行性も覚えていました。問題文をよく読むと腎機能が良くないことを示す文章や検査値が載っていることがあったので、迷ったときに参考にしていました。
適応も特徴もどちらも直接問われていない場合でも、選択肢を減らすのに役立ちました。
一つひとつの抗菌薬の適応や、全ての感染症の治療方法について覚えるのはとても大変なうえに時間がかかることだと思います。ポイントを抑えて効率よく勉強したい人にはオススメの勉強方法です!