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薬学×付箋ノートBOOK著者 くるみぱんの薬学ノートと日常メモ

第11回 「いろいろな花粉」

花粉症といえば春のスギ花粉のイメージが強いですが、地域によって花粉は1年中飛散していることはみなさんご存知のことでしょう。今回は花粉の飛散時期や特徴、関連する口腔アレルギー症候群などについてまとめました。

花粉症

まず、主な花粉の飛散時期についてです。地域によって生息している草木が異なり、表の内容を全地域分書くのは大変なので関東に絞って書きました。別の地域の飛散時期を知りたい方は検索すればすぐに出てくるのでぜひ調べてみてください。
植物は大きく木と草に分けられます。木から飛散する木本花粉は風に乗って数十kmも飛散するため、近くに生息していないからといって花粉を避けることは難しいです。一方、草から飛散する草本花粉は数十mの範囲にしか飛散しないため、近づかないことで花粉を避けることが可能です。花粉シーズンでないときにどの辺りに生えているのか確認しておくといいですね。

口腔アレルギー症候群(OAS)

続いて口腔アレルギー症候群についてです。口腔アレルギーとは生野菜や果物に含まれるアレルゲンが口腔粘膜に触れて起きるアレルギー反応です。食べて数分以内に痒みや痺れ、浮腫などの症状が現れます。疾患名からもわかるように症状が現れるのは口の中、唇、舌、喉などに限定されます。これはアレルゲンが小腸に到達する前に分解されるためです。食後しばらくすると症状は落ち着くことが多いですが、まれにアナフィラキシーショックを起こし、症状が持続してしまうこともあります。

これがどのように花粉症と関係しているのかというと、花粉症の場合、花粉に対するIgE抗体を持っています。生野菜や果物のアレルゲンと花粉のアレルゲンの構造が似ており、IgE抗体が似ている構造とも反応してしまうことでアレルギーが起こります。シラカンバにアレルギーがある患者のうち約20%が口腔アレルギー症候群を合併しているという報告もされています。
なお、花粉症でなくともラシックスなど他にアレルギーを持っていたり、気管支喘息の既往があったりすると口腔アレルギー症候群は起こる可能性があります。食後口の中に違和感がある場合は医療機関の受診が望ましいでしょう。