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さまざまに活動、活躍されている薬剤師&薬学生の方のインタビューをたっぷりお届けします!

第3回 まい丼maidonさん(薬学生YouTuber)

  • まい丼maidonさん(薬学生YouTuber)
    大人気の現役薬学生YouTuber。チャンネル登録者数10.2万人(2021年6月時点)。
    リアルすぎる薬学生の日常やお悩み相談、ファッション、美容ネタなどさまざまな動画を配信。
    youtube YouTube:maidon's channel
    instagram Instagram:@dondon_maidon
    twitter Twitter:@dondon_maidon
    tiktok TikTok:http://vt.tiktok.com/8u1HQP/

「まい丼maidon」誕生まで。

  • まずは簡単にプロフィールを教えてください。

    生まれは大阪で、小学校2年生のときに東京に引っ越しました。もう東京に来て10年以上経ちますが、今でもしっかり家では関西弁で話しています(笑)
    現在薬学部の6年生で、来年2月の国家試験に向けて勉強に本腰を入れているところです。卒業研究ではインフルエンザワクチンのことを調べていました。YouTuber歴は、ちょうど1年半くらいです(2021年6月取材時)。

  • 薬剤師を目指すことになったきっかけについて教えてください。

    知り合いに医者の方がいるのですが、その方も「病気を治すのは薬だよ」と言っていたことが印象的で、患者さんの病気を治すために一番不可欠なものは薬なので薬剤師になろうと思いました。

  • 次に、YouTuberデビューのきっかけについて教えてください。

    もともと薬剤師の他にも人前に出る仕事には興味があったのですが、人の目を気にしてしまう性格のせいで挑戦できずにいました。
    そんな性格だったので人間関係なども悩んでいたのですが、「このままいろいろと諦め人の目を気にしていないで、いっそ自分の好きなことをする方がきっと楽しいだろうな」と思い、身近にあったYouTubeを始めてみました。全部捨ててやってやる、くらいの気持ちでやればいいかなと思い、そこでやっと吹っ切れたと言いますか、勇気が湧きました。

    周りの友人にもそのことを話しましたが、薬学生でYouTubeをやっている人は当時あまりおらず、顔を出すことに反対する人もいました。ですが今は学校の大半の人が応援してくれています。先日、チャンネル登録者数が10万人を超えたのですが、そのときもすれ違う人に「おめでとう」とたくさん声をかけてもらえました。ありがたいことですね。先生方には話したことがないので、知ってくれているのかどうかは分かりません。

  • ご家族もご活動を応援してくださっていますか?

    はい。特に母は私よりもコメント欄をよく読んでいて(笑)、チャンネル登録者数10万人を達成したときも、一番に連絡をくれました。YouTubeを始めると言い出した頃から応援してくれているので、すごく喜んでくれていましたね。動画の内容のことなど、私よりもアンテナを張っていろいろと感想やアドバイスをくれます。

薬学生YouTuberとして。

  • どういう方がよく動画を観られているのでしょうか?

    これから薬学部を受験しようとしている高校生の方や薬学部に通っている大学生の方が一番多いです。また、薬学部以外の医療学生の方もたくさん見てくれています。たまに小学生や中学生の子もいますし、年配の方からも観ていただけているので、けっこう幅が広いですね。皆さん、勉強など誰かが何かを頑張っているのを観たいという方が多いような気がします。

  • まい丼さん自身が配信したいと思うこと、リクエストをもらうこと、どちらを配信することが多いですか?

    どちらも同じくらいだと思います。リクエストをもらうこともありますし、昔の自分が知りたかったなと思う、誰かの役に立てるかもしれないと思うことを配信することもあります。
    どちらもとにかく“自分と視聴者の皆さんが一番楽しいと思えることをやる”ということを大事にして、配信しています。

  • 動画配信をしていて良かったこと、自分にプラスになったと感じることを教えてください。

    私は高校生の頃、とても悩みが多くてネガティブな性格でした。それを人に話すことができなかったので、「今同じように悩んでいる学生の方たちのために何かできることはないかな?」と考えていました。YouTubeはコメント機能があるので、いろんな意見や体験を、私も含め動画を観てくれているみんなで共有できます。そこで悩みを打ち明けて解決できている様子を見て、私が望んでいる“悩んでいる学生のために何かできる”前段階のような場を作れているのかなと実感しています。
    悩みに関する動画をアップすると、共感してくれる方が多くて私自身も励まされています。そういう方が動画を観てくれて、コメントをくださることが一番の動画配信の原動力かもしれません。

  • 事務所に所属されて変わったことはありますか?

    自分のことを見つけてくれる人がいるということが大きな励みになりましたし、他のクリエイターさんの撮影現場を観させていただく機会もあり、新しい気付きや学びがたくさんありましたね。
    1年半の間で映し方や映す対象、編集の仕方もちょっと変わったのでしょうか、クオリティが上がったと褒めてくださる視聴者さんもいて、とても嬉しいですしモチベーションになっています。

  • いちYouTuberとしての目標を教えてください。

    今もそうですが、「画面の向こうの人」ではなく親近感を持ってくださっている方が多いので、友達のように視聴者の皆さんのそばにいられるようなYouTuberでいたいなと思っています。

大学6年生、等身大の顔。

  • ご自身も実務実習を経験されたとのことで、動画でも触れられていましたが、改めて実習で大変だったことを教えてください。

    薬学生は薬の名前ではなく成分名で覚えているので、薬の名前を言われることには苦戦しました。また、患者さんと直接お話することに慣れておらず緊張しました。命に関わる仕事なので、自分が何か言い逃してしまうことが怖くて、大きな責任を感じました。

  • 他に実習を通して感じたことや気付きはありますか?

    実習を経験したことで、薬剤師が患者さんのことをどれだけ考えながら向き合っているのかを知って、将来薬剤師として働くモチベーションがすごく上がりました。
    大きくギャップを感じたことはなかったのですが、想像以上に患者さんの背景を考えていることに驚きました。患者さんが気軽に自身の悩みや背景を打ち明けてくれるようになるには、まずは自分自身をさらけ出す勇気も必要だと感じました。

  • 実習や勉強でお忙しい中でのYouTubeの撮影・編集・配信、アルバイト……時間の管理がすごく大変そうですね。

    毎日の行動の時間配分を考えながら過ごすように心掛けています。追いつかないときもあるんですけど(笑)、紙に”この時間はこれをする”と予定を書いてから行動するようにしています。漫然と一日を過ごすことはあまりないかもしれませんが、充電が切れることはしょっちゅうあります(笑)

  • そんなお疲れのときのリフレッシュ方法は?

    とにかくぼーっとします。YouTube、TikTokなどを観ることが多いです。とにかく嫌なことはやらず、したいことだけするというのが一番のリフレッシュ方法です。

  • とっても可愛らしいまい丼さんですが、可愛らしさの秘訣も教えてください!

    元々服やおしゃれをすることは好きですが、「こうやったら自分のコンプレックスが消える」といったネガティブな感じではなく、「こうやったら可愛くなれる」とか「楽しい気分になれるな」という自分のモチベーションが上がるように楽しむことを大切にしています。服はいろんなテイストのものが好きですが、最近は大人っぽいきれいめな服が好きになってきましたね。今まではフリフリして可愛い感じのものが好きだったんですけど。年齢を重ねる中で、だんだんシンプルなものが好きになってきたかもしれません。服以外のものも違う感じになってきました。

将来について。

  • ズバリ、卒業後に考えていること、これからやってみたいことを教えてください。

    薬剤師として働きながら、YouTubeの配信も続けていきたいと思っています。
    今のコロナ禍では難しいのですが、視聴者さんとのリアルな交流はもっともっとやっていきたいですね。あとは、人間関係や人生のことで悩んでいる思春期の学生の方たちの心のケアができる、カウンセリングのような場を作りたいなと考えています。誰かの相談に乗るとか、同じ思いをしている子たちの悩みに答えることは、今の自分だからこそできるんじゃないかなと思います。私自身も過去に戻って、「そんなに考えすぎなくていいよ」と昔の自分に声をかけてあげたくなることもあります。

  • 反対に、もっと早くやっておけばよかったなと後悔していることはありますか?

    YouTubeをもっと早く始めておけばよかったなとは思います。先ほどもお話しましたが、もともとYouTuberという職業には興味を持っていたのですが、なかなか踏み出せなかったので。自分の人生で1つのことをこれだけ続けられている経験は他に無くて、やっと見つけられたものなので、今思うともっと早く始めておけばよかったなと感じています。

  • まい丼さんの思う「素敵な薬剤師」像を聞かせてください。

    実習のときに素敵だなと思う方がいました。薬と向き合うことももちろん大事ですが、その方は患者さんのバックグラウンドをしっかり把握して、短い時間の中で最大限の情報を聞き出されていました。薬や病気ではなく、患者さん自身を見ているというか……“人と人との関わり”ということをすごく大事にされていて、私もそういう薬剤師になりたいなと思いました。

  • 最後に読者へメッセージをお願いします。

    日頃動画を観てくださっている方は、ありがとうございます! また見たことのない方は、ぜひYouTubeで「まい丼」と調べてチャンネル登録をお願いします(笑)同世代の薬学生の方は……大変なことが多いですが、これからも一緒に勉強頑張っていきましょう!


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