地元で! 地方で! 転職のリアルエピソード
今回は当社に転職相談をしていただいた薬剤師様の中で、都会から地元に帰る転職や僻地・地方へ転職された3名の、転職から数年後までのエピソードをご紹介します!
30代のうちに独立をしたいと夢を持った28歳男性Aさんのケース
地元:大阪府
出身大学:関西エリア
勤務地:大阪府→長野県(現在)
【当時のご状況】
40歳までには独立をしたいという夢を持っていたAさんは、バイクでのツーリングや山登りが趣味のとても活発な男性。年収は平均額で不自由なく生活はできていましたが、奨学金が700万円ほど残っていたため、貯金は全然できていないとのことでした。
独立をするのにも資金が必要、奨学金も早く返済したい……。そのようなご状況だったため、年収アップを目指され当社にご相談を申し込まれました。
当時の住所から通える範囲だと、年収アップが見込めても20万円~40万円、ダブルワークをしても50万円ほどのアップが限度でした。面談カウンセリングで以前から持たれていた独立への強い想いをお伺いし、より年収アップが叶い、Aさんが充実した勤務ができるところはどこかを考えました。
【地方だからこそ出る好条件】
一人暮らしのためエリアのこだわりはなく、年収をとにかくアップしたいということ、独立が夢で経営スキルの勉強も必要ということ、趣味がツーリングや山登りというお話を考慮し、長野県の小規模薬局さんをご紹介しました。Aさんにとっては縁もゆかりもなく、最初は「長野県……?」と不思議な表情をされていたのを今でも覚えています(笑)
その薬局は薬剤師資格を持つ社長が近くにいる環境で、残業や休日などがホワイトな条件のうえ初期年収が150万円ほどアップする求人で、Aさんにはとてもオススメの求人でした。しかし大阪生まれ大阪育ちのAさんには地方での暮らしが合わないようであれば難しいと思い、始めはご相談も含めてご案内しました。
すると、そろそろ県外での暮らしも経験してみたかった! と、早々に面接希望のお返事を頂きました。
都心ではなかなかない、ゆったりとした勤務環境と高い年収提示もあり、内定を頂くと長野県への転職を即決されました。
【Aさんからのメッセージ】
転職してから3年になりますが、年収は800万円以上になり貯金もできています。年収以外にも、現職は社長との距離が近く、最近は直接経営にも携わらせていただけているので独立のための知識が習得でき、仕事も今まで以上に充実しています。
またプライベートでは、休みの日に遠くまで移動しなくてもツーリングや山登りを楽しめ、自然豊かな環境で人の温かさを感じながら生活でき、初めての田舎暮らしを満喫しています!
私の転職理由は明確で、独立資金を貯る・奨学金を早期返済するための年収アップでした。そこに私の趣味や将来の夢を考慮して提案してくださったコーディネーターさんには本当に感謝しています。
僻地とはいえ、外国ではありません。夢や理由がハッキリしていると決心がつきますし、いざ飛び込んでみると「住めば都」でとても充実した生活ができると思います!
絶対に地元には帰らないと心に決めていた28歳女性Bさんのケース
地元:大分県
出身大学:関西エリア
勤務地:兵庫県→鳥取県→大分県(現在)
【当時のご状況】
生まれも育ちも大分県のBさんは、大学進学と同時に関西エリアへ。そこで関西の魅力にどっぷりとハマり、将来的にも住み続け「関西のおばちゃん」になることを心に決めていたとのことでした。ご両親にも「地元に帰ることはない」と伝えていたそうです。
調剤薬局志望だったため、就職活動では関西を中心に展開している会社と関西を含む全国に展開している会社に複数応募。最終的に、全国に展開している大手調剤薬局に就職を決めました。入社後は兵庫県で勤務を開始されました。
【就職活動を甘く見ていた!】
当時採用担当者からは「関西以外の配属はほぼない」「関西から離れる場合は3年後から本人同意のうえで転勤になる」と話を聞いていました。ところが入社2年目になる頃、急に中国エリアの鳥取県へ異動を命じられてしまいます。
急遽希望エリア外での勤務が始まりましたが、業務自体はほとんど変わらず、加えて地方の医療にも携わり、Bさんの予想とは反して充実した生活を送れていたそうです。
しかし、長年エリアを重視してきたため関西への想いは捨てきれず、異動願いを出すことに。結果聞き入れてもらえず、2~3年の間は異動できないと言われてしまったそうです。
【エリアばかりを重視していたけど……】
いうことでしたが、いざ面談で希望条件をお聞きすると、他にもさまざまな希望が出てきました。
- 在宅業務に携わりたい
- 年収を上げたい
- 引越しを伴う異動がない会社がいい
- 福利厚生が充実した会社がいい
- 完全週休二日制がいい
- 長期休暇を取りたい
など……
兵庫県・大阪府は薬局数が多いため、求人そのものはあります。ただ、希望の条件を多く満たす求人はなかなかありません。
【将来も視野に入れて考えた結果】
希望条件を書き出したうえで更にお考えを深掘りしていきました。関西が好きという気持ちは大前提ながら、薬剤師としての成長・今後訪れるライフイベントを加味すると、将来に向けたキャリア設計と勤務条件が重要だというお考えも同様に強いようでした。
あわせて、当時の薬剤師業界の動向や転職事情についてもお伝えしました。そのうえでじっくりと思案された結果、勤務エリアの優先順位を下げ、地元に帰って医療に貢献しようというお考えに至ったとご連絡を頂きました。
地方ということもあり都心部よりも求人数は少ないですが、希望に合致した求人が多く、候補に出た会社はどれも魅力的に感じていただいたようです。
その中で、Bさんが経験を積みたいと考えていらっしゃった在宅医療に特に強い調剤薬局に入社を決められました。
【Bさんからのメッセージ】
転職後は年収が50万円ほど上がり、休みの日は地元の友人と遊びに行ったり、長期休暇を利用して関西にも遊びに行ったりしています。また地元でパートナーが見つかり、結婚・出産も経験しました!
地元なので両親の援助がありますし、育休後もライフスタイルに合わせた勤務ができています。
視野を広げることがより良い転職に繋がると実感しました。就職や転職の際はエリアにこだわるあまり将来のことを蔑ろにしてしまっていましたが、担当のコーディネーターさんが薬剤師業界のことを教えてくださったり、私の考えを洗い出してくださったおかげで、先を見据えた転職をすることができたと思っています!
地元に戻って働きたいという想いを持った34歳男性Cさんのケース
地元:静岡県
出身大学:関東エリア
勤務地:神奈川県→静岡県(現在)
【当時のご状況】
Cさんは薬剤師が100名以上在籍している神奈川県の急性期病院で、新卒入社してから約10年間勤務されていました。年収は毎年順調に上がって、同年代の病院薬剤師平均年収を遥かに上回っていました。
しかし年功序列で上が渋滞している状況から、役職は10年経っても1つしか上がっていなかったそうです。
年収は下げたくない、でも役職も上を目指したいという想いが強かったほか、30代も中盤に差し掛かり、ご両親を近くでサポートしたいというお気持ちから、地元に戻りたいというお考えも持ち始めていたそうです。
【転職活動開始】
まずは全国エリアで転職活動を始めてみると、国立大学出身で10年間急性期病院の一線でご経験を積んでいたこともあり、さまざまな病院からオファーが入ったそうです。しかし、年収は下がるところがほとんど。そのようなご状況から、ご自身での転職活動に限界を感じ、当社にお問合せを頂きました。
たとえ地方であっても難しいほどに当時の年収が高かったこともあり、少しでも年収を近づけるためには僻地での勤務が必須ということを正直にお伝えしました。ただ僻地に転居しては地元への行き来が難しくなるため、地元である静岡県を中心にお探しすることを提案しました。
病院の数は限られているため、1件1件丁寧に架電をして求人を探しました。県内ではあるもののご実家からは100㎞近く離れてしまいましたが、これまでのご経験がフォーカスされ、薬剤部長候補としてのオファーを頂戴できました。面談時にしっかりとご経歴やお考えをヒヤリングし病院担当者へプッシュできたため、このような求人を頂戴できたのだと思います。年収も100万円ほど上がり役職も頂け、Cさんには大変喜んでいただきました。
【Cさんからのメッセージ】
転職後、今では薬剤師採用の窓口にも入らせてもらい、面接で担当のコーディネーターさんにお会いすることもあります(笑)転職活動の際にお世話になった方と、採用担当という立場でビジネスの付き合いをさせていただけていることを、とても嬉しく有り難く思っています。
地元近くでというわがままを言い病院数も限られている中、これまで10年間行ってきた実績や私の想いを病院側に伝え、希望の待遇で交渉してくださったコーディネーターさんに改めて御礼申し上げます。両親は息子が県内にいるという安心感があるようで、本当に転職して良かったと思っています。
これまでの職場環境や地位、今後のビジョンなどを見つめ直し転職に悩んだときには、これまでの実績をしっかり理解し転職に繋げてくださるコーディネーターさんに相談することで、新たなチャンスに巡り合えるんだなと感じました。タイミングもありますが、一度きりの薬剤師人生、チャレンジしてみるのも大きな価値だと思います。
いかがでしたか?
皆さま、さまざまなご事情や想いを持って地方への転職を決意され、幸せなキャリア・暮らしを送られているようです。
転職はタイミングも大切。もし悩み・ご不安がある場合はご相談だけでもOkですので、気軽にお問合せください!