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コーディネーター連載

個人?中小?大手?調剤薬局の規模はどれが最適?

転職活動中、調剤薬局志望は決まっているけれど規模感で悩まれることはありませんか?

例えば
・ 大手は福利厚生が安定しているが、年収提示があまり見込めない
・ 中小、個人は希望の年収は提示してもらいやすいが、店舗を買収される可能性がある

どちらもメリットとデメリットがあります。

今回は実際に転職に悩まれユニヴにご相談頂いた事例を基に、大手が良いのか中小が良いのか、もしくは個人がいいのか、どのように判断し転職先を決定するべきかをお伝えします。ご参考になれば幸いです。

 

 

現職への悩み

Sさんは、新卒で大手調剤併設ドラッグストアへ入社しましたが、関東展開の会社であったため、地元大阪府から離れ、神奈川県での配属となりました。


生まれてから大学卒業までずっと大阪府で住んでいたため、関東の空気感や会話、生活面でのギャップを感じ、戸惑うことが多かったようです。

しかし慣れない土地に戸惑いながらも、社会人・薬剤師としてスキルを身につけたい一心で地元に帰りたい気持ちを抑えて、業務に取り組まれてきました。


新卒で大手調剤併設ドラッグストアを選んだ理由は、
・ 新人教育が充実している
・ 調剤から投薬まで業務マニュアルがしっかりしているから独り立ちしても安心
という点から入社されました。


しかし、研修期間を過ぎ、店舗配属になると徹底したマニュアル業務により、効率を重視した積極的な業務ができなかったり、仮に自ら進んで動くと「自分の考えはいいから、マニュアルに従って」と一喝されたり、想像以上にやりにくさを感じていました。

 

転職相談内容

「本当に自分のしたかった業務は、ただマニュアルに従って、患者様にお薬を提供することなのか?」

「このまま続けて薬剤師として成長できるのか?」

「地元大阪に戻って仕事をしたい…。」

 

と考える一方、

 

「経験の浅い自分を今の大手調剤併設ドラッグストアの給与水準で雇ってくれるのか…。」

 

と不安を抱え、自分自身でも今後何をすればいいのかわからず、弊社に相談されました。

 

 

転職のポイント

元々大手ドラッグストアに勤務、将来的にはマネージメント業務や本部機能の業務にも携わっていきたいことから、初めは希望額を見込めなくても大手調剤薬局で年収とキャリアを着実に上げていける環境の方がいいのかと迷われていました。

上記内容をお聞きし、面談では


・本当に自身に合った職種・環境
・何を重視すべきか
・大手が良いか中小が良いか

の3つをメインにお話しさせていただきました。

 

ポイント①
自己分析を繰り返す

自己分析をしていくにあたって、大事なポイントが2つあります。


1つ目:自身の過去を知ること
よく面談時に薬剤師様の過去を振り返る質問をさせていただきます。特に大学生活、高校生活での部活動やアルバイトのお話です。

これらのお話をお伺いした上で社会の中でどのようなポジションでどのような立ち振る舞いをしていたか、どのようなことが得意なのかを質問させていただいています。

そうすることで、今まで自身で客観視できておらず気づいていなかった部分を知ることができたり、得意不得意が明確になったりします。

 

2つ目:今後の自分を知ること
まず、理想の将来の生活、働き方を想像してください。

そして、理想を実現するためにはどのような条件(年収、休日、勤務地、環境など)が必須となってくるのかを自己理解してください。

 

ポイント②
中小企業がキャリアアップしやすい

大手より中小企業の方が圧倒的にキャリアアップがしやすいです。その理由を大きく3つご紹介いたします。


1つ目:全社的に人員が多くなく、店舗も少ない
中小企業は全社、店舗ごとの人数が大手と比べると少ないというのが特徴です。

そのため、ボジョション、役職に空きがあり、実力があれば、早い段階から責任のある仕事を任せられる、裁量権を与えられるケースも珍しくはありません。

 

2つ目:細かい社内制度やキャリア制度が決まりきっていない
大手企業のように、決まりきったキャリア制度や詳細なマニュアルなどがないところが多いので、自由度が高く、自身の能力を活かして仕事をこなしやすい環境です。

 

そこでの仕事ぶりや、能力が評価されると順を追ってではなく、一気にキャリアアップするケースも珍しくなく、実力次第では店舗運営やマネージメントに携われる可能性が高いです。

 

3つ目:経営陣との距離が近い
組織自体がコンパクトであると、店長さらには社長といった運営者・経営者との距離も近いため、学びも多いです。

そして学んだことを活かしながら自身のチャレンジしたいことができる、風通しの良い特徴もあります。早い段階から身近で店舗経営をみることができるので、マネージメントや運営の能力も身につきキャリアアップしやすいのです。

 

 

 

ポイント③
年収をあげるなら中小企業が向いている

中小企業は大手企業と違って年収の提示が高く見込める点がポイントです。


中小企業は大手企業と比べると、会社全体の人員が少なく、その分給与還元の割合が多くなります。また、少人数の中で人事異動により欠員をまかなうことにも限界があるため、あらかじめ年収を高めに設定しているケースもあります。


特に、郊外や地方の中小企業では、薬剤師を募集しきれなかったり、そもそも薬剤師がいなかったりすることが多いため高年収を見込めます。また、各役職が空いていて、そのポジションを担うことで、年収が高くなるケースもあります。

 

例えば、薬剤師が中々集まらないエリアで管理薬剤師としての入社、薬局社長や重役の方が高齢のため次期役職候補としての入職などが挙げられます。


つまり「年収を上げたい」「今よりも給与水準を上げたい」ということであれば中小薬局が向いているのです。

 


今回のSさんのケースで言うと「今後、結婚もするので若いうちからキャリアアップをして年収を増やしたい。地元大阪に戻って仕事をしたい。」という希望を聞かせて頂きました。

また1つ目の過去のお話の中で「部活動において上級生になると部長を任せてもらい、チームを引っ張っていくことにやりがいを感じた。」とおっしゃっていました。

 

なのでSさんの場合、一般薬剤師からキャリアアップができる環境が当てはまるのではないかと思いました。

 

最終的には

  • 年収アップ
  • 地元密着、患者ファースト店舗
  • スキルアップ
  • マネージメントや本部機能の業務を経験できる職場

がご自分の考えに合っていると結論が出ました。

 

 

コーディネーターからの提案

関西圏である程度店舗数があり、将来的にはマネージメント業務に携われる中小企業を紹介させていただきました。
紹介後の会社説明会・店舗見学では転職において自分が求めることを実現できるか積極的に質問をされ、結果理想の働き方、環境だと喜ばれていました。


初めての転職活動でしたが、自分の転職の軸がきちんと定まっていたため、決断するとトントン拍子に選考が進み、面接後はすぐ入社したいと転職の意欲を高められていました。

 

 

 

入社後も定期的にご連絡をいただきますが、地元大阪で目標を持ちながら調剤業務
をする楽しさ、年収が上がったことで生活面が豊かになったこと、加えて人間関係も穏やかになったことで、毎日楽しく業務をおこなっているそうです。

 

求職者様によって大手、中小で合う合わないがありますが、今回のSさんのように、転職の軸が定まっているとより明確なご案内ができ、入社後のミスマッチ、
早期離職を防ぐことができます。

 

転職の軸の定め方も、弊社のカウンセリング面談にて行なっております。
是非お気軽にご相談ください。

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