かんたん薬膳 うまうまレシピ「胡瓜とささみの春雨サラダ」


黒川 眞妃子氏
資格:
国際中医師、国際中医薬膳管理師、国際薬膳調理師、中医薬膳指導士、食育インストラクターSecond Grade
執筆:
大阪人「祭りのときの食養生」、フェリエ「キッチンからのラブレター」連載、ママ育コラム連載、「お出かけ帖」料理ページ担当など多数。
メディア情報:
TV:朝日放送 おはよう朝日です/ 大阪テレビ なにしょ
ラジオ:原田伸郎 のびのび金曜日
おばんざい料理店経営のち、国際中医薬膳管理師、国際薬膳調理師を経て国際中医師に。現在医療学院薬膳講師の傍ら「関西薬膳びと」「国際ウェルネス薬膳協会」を立ち上げ市民大学講座、鍼灸学院薬膳セミナー、企業様薬膳研修セミナーや薬膳調理実習会、産科病院での産前、産後食セミナー、幼稚園での薬膳給食献立。その他飲食店 薬膳メニュー開発、薬膳コラム執筆など。 食べることは生きること・・・食卓に昇る「おばんざい薬膳」普及に奮闘中。
【材料】4人分
・胡瓜 1本 |
・A:酒 大さじ1 、塩 1つまみ ・砂糖 大さじ2 ・酢 大さじ3 ・薄口醤油 大さじ1 ・ごま油 小さじ1 |
・すりごま 大さじ1 |
作り方
①鍋に鶏ささみ、水(ささみが浸かるくらい)、Aを加えて中火にかけ、沸騰したら蓋をして弱火で5分煮て火を止め、そのまま冷ます。
②胡瓜、人参は5mほどの長さの細切りにし、塩小さじ1/4をまぶし5分ほどおいてから塩を洗い流して水気をギュツと絞る。
③春雨は袋の表示時間に従って茹でてザルに上げ、手で春雨を押し付けるようにしてしっかり水気を除き、食べやすい長さに切る。
④ボウルに全ての材料を加えて混ぜ、砂糖、酢、醤油、ごま油、すりごま、塩、胡椒の順に加え、その都度よく混ぜる。
効能
体の熱を冷ます胡瓜、緑豆春雨、ワカメ、気を補う鶏肉をスッキリと柔らかな酸味でまとめた一品です。
「夏は、暑邪対策をしっかりと!」
中医学では病気を引き起こす原因を外因・内因・不内外因の3つに分けて考えます。
「内因」は、体質的な素因や精神的なものが関係し、「不内外因」は、生活習慣や食生活が関係しています。「外因」は、「風・寒・暑・湿・燥・火(熱)」の6種の気象現象と関係し、これらが人体に悪影響を与えたとき、人体を犯す外邪という意味で「風邪・寒邪・暑邪・湿邪・燥邪・火邪」と呼ばれ、季節性があるのが特徴です。風がよく吹く春は風邪、暑い夏は暑邪や湿邪、乾燥した空気が流れる秋は燥邪、寒い冬は寒邪、火邪は暑邪と同じく気温が高くなると体に侵入しやすくなります。
「暑邪」の特徴は、陽邪で炎熱性があり体内の津液と気(エネルギー)を消耗させ、ときに湿邪と合わさり体内を侵します。
暑邪により体内に熱がこもると発熱・口の渇き・多汗・イライラなどの症状が表れ、津液や気(エネルギー)が消耗すると微熱・倦怠感・動悸・息切れ・めまいなどが表れます。暑邪と湿邪と合わさると体が重だるい・頭がスッキリしない・
胃腸の不調などが表れます。
暑邪に侵されないためには、日傘や帽子を着用し日陰を選んで歩く。こまめな水分補給はもちろんのこと、十分な睡眠をとることとお食事からのサポートも必要です。
体内の熱を冷ますにはスイカ・メロン・苦瓜・胡瓜・茄子・緑豆春雨・緑豆もやし・レタス・ズッキーニ・ワカメ・緑茶などがおすすめです。エネルギー不足を感じたら鶏肉・豚肉・山芋・卵・豆類なども食事にとり入れましょう。
また、夏の暑さで多量に汗をかくと血液が粘り、血液のポンプ役を担う心臓にも大きな負担がかかります。心機能に不調のある方は注意が必要です。
近年酷暑が続き、秋になっても真夏のように気温が高い日もあります。暑邪対策をしっかりして外邪から体を守りましょう!