薬学×付箋ノートBOOK著者 くるみぱんの薬学ノートと日常メモ |
第49回「在宅での加算を確認しよう③ 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料」

前回は、在宅の定期訪問での指導料についてまとめましたが、今回は緊急訪問の時の指導料についてまとめました。
在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料とは?
患者の状態の急変などにより計画外で緊急で訪問した時に算定できる点数です。主治医や連携する他の医療機関の医師の求めにより、必要な薬学的指導を行います。
点数は3種類あり、500点、200点、59点です。
定期訪問の場合は医療保険と介護保険で分かれていましたが、緊急訪問の場合は介護保険を持っている方も医療保険の薬剤管理指導料となります。
①在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料1 【500点】
計画書に記載されている疾患の急変である場合に500点を算定できます。
例えば、悪性腫瘍を原疾患としている患者が腫瘍による疼痛症状が悪化し、鎮痛薬が追加になった場合などです。
②在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料2 【200点】
計画書に記載されている疾患に係らない体調変化の場合は200点の算定となります。
例えば、風邪を引いてしまった時や膀胱炎になってしまった時などです。
③在宅患者緊急オンライン薬剤管理指導料 【59点】
情報通信機器を用いて服薬指導を行なった場合は、疾患によらずに59点の算定となります。
算定回数
原則として、「1」「2」「オンライン」合わせて月4回まで算定可能です。また、末期の悪性腫瘍の患者と注射による麻薬の投与が必要な患者は、原則として「1」と「2」合わせて月8回まで算定可能です。
ただし、特に医療上の必要があり、保険医の処方箋に基づく時に限り、月8回を超えて算定することができます。なお、定期訪問で8回算定可能であった中心静脈栄養を受けている患者は8回の対象外なので注意しましょう。
加算
在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料に対する加算として、麻薬管理指導加算・在宅患者医療用麻薬持続注射療法加算・小児特定加算などがありますが、2024年度の診療報酬改定にて新たに追加されたのが訪問日時に対する加算です。緊急訪問となると、通常の業務外の時間での訪問になることもあるので、その点が評価されたのは嬉しいですね。
イ・ロ・ハの3つがありますが、いずれも末期の悪性腫瘍の患者か注射による麻薬の投与が必要な患者以外には算定できません。また、該当時間に薬局が常態として開局している場合は算定できません。
イ)夜間訪問加算 【400点】
午後6時から午前8時まで
ロ)休日訪問加算 【600点】
日曜日、国民の祝日、1/2・1/3・12/29・12/30・12/31
ハ)深夜訪問加算 【1000点】
午後10時から午前6時まで
点数が高い方が優先されます。そのため、日曜日の午後11時に訪問したとしたら、深夜訪問加算を算定することができます。
訪問時間は医師からの日時指定がない限り、処方箋受付や医師の指示から直ちに訪問した時間とされています。処方箋受付や医師指示の時間と患者の家の訪問時間について薬歴等に記録しておかなければなりません。
新感染症
新型コロナウイルス感染症や新型インフルエンザなど感染症法第6条に規定されている感染症の患者の自宅や福祉施設等に訪問し、対面で患者や看護者に服薬指導を行った場合、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料1の500点(オンラインの場合は59点)を算定することができます。
これは、普段から在宅訪問を行っているかどうかは問われません。
参考
令和6年度診療報酬改定による恒常的な感染症対応への見直しを踏まえた新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の取扱い等について