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WEB連載

スポーツファーマシスト学習記録

第7回「実務講習を受けてみて」

新年明けましておめでとうございます。新米薬剤師のシトロンです。
とうとう2022年となりました。私は年末もバタバタと過ごしていたため、正直全然実感がありません。気付いたら紅白歌合戦が終わっていました。

 

せっかく新年一発目の原稿なので、今年の目標をみなさまにお伝えしておこうと思います。
まず、去年は多くの挑戦ができた年でした。今までずっと目指してきたスポーツファーマシスト資格の受講がきっかけとなり、Web 記事連載をスタートすることができました。またオリンピックのボランティアやドーピング0会を通じて、アスリートを支えたいという同じ志を持った多くの方々と繋がることができました。さらに昨年夏に取得したスポーツフードアドバイザー資格を生かし、Instagram を通じて日々の献立やおやつについて発信しています。

 

今年は去年始めたことを続けるのはもちろんのこと、もっと幅広い知識を勉強し生かすような活動をしたいです。薬の知識だけでなく、自分がアスリートとして悩んできたこと、頑張ってきたこと、そういったことも自分の大事な経験だと気づきました。

私はトップアスリートにはなれなかったけど、だからこそ色んな人の気持ちがわかるのではないかと思います。去年よりもっと選手の近くにいて、悩みに寄り添える存在に少しでも近づけたらと思います。

 

今回は1月に行われた実務講習についてお伝えします。その前に今一度、スポーツファーマシストの取得方法についてご説明します。

スポーツファーマシスト資格を取得するためには、2回のオンライン講習が必要です。1回目は7月に行われる基礎講習です。基礎講習では、スポーツファーマシストの歴史や活動内容、禁止薬の分類やその理由について勉強しました。また前回一緒に勉強した TUE 申請についてもこの講習で学びました。

 

そして 2回目が今回の実務講習です。1回目と 2 回目が、随分時間があいているなと気付いた方もいらっしゃると思います。
実はこれにはちゃんとした理由があります。ドーピング検査で違反となる薬は世界アンチ・ドーピング規程に基づく「禁止表国際基準」(以下、禁止表という。)で定められています。この禁止表の改定は毎年少なくとも1回行われます。この改定のタイミングが毎年1月1日なのです。

 

実務講習は、前年から改正された内容の説明と日本アンチドーピング機(JADA)へ質問が多かった点の解説が主な講義内容でした。今年は大きな改正点が2つあり、前回の基礎講習で学んだ内容と違う箇所もありました。この改正点については、次回以降のテーマにします。だから今回はまず、実務講習を受けた直後の率直な感想を書きたいと思います。

 

前回の講習を受けた段階ではまだ知らないことも多く、学んだ知識をひたすら覚えることで精一杯でした。なので、禁止表を通勤時間中に眺めたり、内容をノートにまとめたり思考錯誤しながら理解を深めていきました。おかげで今は前より少しだけ自信を持てたと思っています。

 

私の場合、この Web 記事に書くために勉強したところもあります。誰かに伝えるためには自分自身がしっかりとした知識を持っていなければいけないと思います。だから、私なりに必死に調べて書いていました。やっぱり自分で調べたことはなかなか忘れないですね。アウトプットは大事だと改めて感じました。

 

今回の実務講習の最後には4セクション計45問の知識到達度確認試験がありました。解答時間に制限はないのですが、全問正解しないとスポーツファーマシスト認定はもらえません

オンラインだからきっと簡単なのだろう……と軽い気持ちで臨んでいたら、思ったより難しかったです。例外の細かい部分をついてくる問題や、選択肢がややこしい問題もありました。何より、全問正解しないといけないという精神的プレッシャーが意外と大きかったです。間違えたらそのセクションを最初から解かないといけないので、なるべく間違えないように慎重に解き進めた方が良いと思います。

 

また、時間には余裕を持って受講することをお勧めします。今年の実務講習期間は 1/6(木) 12:00〜1/24(月)17:00 でした。「2 週間もある」と考えるか「2週間しかない」と考えるか……あとは皆様にお任せします。

全問正解できたら遂に、やっとスポーツファーマシスト認定申請ができます! 申請すると4月から資格を持って活動ができるようになります。喜びの声は4月実際に認定されたら報告しようと思います。

 

今回はこの辺りで終わりにします。次回は実務講習の内容である2022年の改正点についてお伝えしようと計画しています。本格的な内容は他のスポーツファーマシストの方も発信しているので、新米の私ならではの視点でお伝えできたらと思います。

ではくれぐれも体調には気をつけてお過ごしください。