スポーツファーマシスト学習記録 |
第11回「選手を支える献立」
こんにちは。新米薬剤師シトロンです。
梅雨も明け、とうとう夏らしい雰囲気になってきましたね。日差しもどんどん強くなり、日焼けが気になる季節となりました。皆さん、日焼け止め塗っていますか?
ドラックストアや百貨店でも次々と新しい商品が登場し、どれを選べば良いか迷ってしまうことも多いと思います。特に迷うのがSPFやPAなどの記号。なんとなく数値の大きいものを選んでいませんか?
全部説明すると前置きに収まらないので、ここではSPFについて軽く説明しようと思います。
SPFとは”Sun protection Factor”の略で、「日焼け止めを塗らなかったときと比べて肌が赤くなる時間を何倍に伸ばすことができるか」を数値化したものです。
例えば、日焼けして30分で赤くなる人がSPF20の日焼け止めをつけると、理論上20×30=600分(10時間)の間効果が期待できる計算になります。もちろん実際は汗で落ちたり塗りムラがあったりするので、持続させるのは難しいですが。
実は上記の内容、薬学部の勉強の延長線上です。薬学生の方はこの機会にぜひ衛生の教科書を見返してみてください。結構実用的なことも書いてありますよ!
前置きはこのくらいにして。今回は私がやっているInstagramについてお話しします。
一度覗いていただいた方はもうお分かりかと思いますが、インスタでは薬やドーピングの内容ではなく選手のための献立について発信しています。なんでスポーツファーマシストなのに栄養? と感じた方もいると思います。私がこの内容を選択した理由は2つあります。
- スポーツフードアドバイザーの資格を取ったから
- 作り手の気持ちを知ったうえでアドバイスするため
最初の理由はわかりやすいですね。この資格はいくつかある民間資格の中の一つで、実際に選手の親御さんやコーチの中でも受講している方がいます。私もスポーツに関わるなら必要な知識を身につけておこう! と去年の夏取得しました。ちょうどスポーツファーマシストの基礎講習会が開催されている時期と被ったので、時期ズラした方がよかったかな……なんて後悔したのを覚えています。
まあ、それはさておいて。
薬学部でも栄養の勉強はします。ビタミンやミネラルなど薬に関連する部分があるからです。だからある程度栄養のことは分かっていたつもりになっていました。
しかし、この資格の勉強をしてみて、それだけでは足りないと感じました。なぜなら、薬学部の知識だけだと日常生活に落とし込みづらいからです。
どんなメニューならどの栄養素を効率的に摂取することができるのか。運動後は何を食べた方が効率いいのか。それぞれの栄養素の働きだけでなく選手の時期・体格・競技などを総合的に考えたメニューを提供することが必要なのだと気づきました。
けれど……総合的に考えるって、どうすればいいんだろう。どれだけの時間がかかるのだろう。どの程度なら負担にならずにできるのだろう。何を提案できるのだろう。
料理経験はあったものの、そこまで考えたことはありません。正直、たくさんの疑問が沸きました。
なので、実際に作ってみることにしました。このInstagramは、そんな私の成長記録が載っています。
一番最近の投稿では、「夏の試合後に食べて欲しい献立」をテーマにしています。
こだわりは、なるべく1時間以内&作り置きできるメニューを組み合わせることです。最初の方は、地方のご当地料理を作ったり、2時間以上かけたりと張り切っていました。そうしたら、途中から頑張れなくなってしまいました。
ただでさえ時間のない選手やその保護者の方に見てほしいのに、そんな大変な献立載せたって意味がない。そう思い、今のスタンスに変更しました。選手の親御さんが、私の載せた補食レシピを参考にしたと連絡をくれたこともあり、とても励みになりました。
薬学部で学んだこと+αの知識を持っていれば、ふとしたところで役に立つ。少しずつですが、スポーツに関するさまざまな知識を今後も学んでいこうと思います。
では、今月の記事はここで終わりです。
暑い夏が続きますので、体調管理には充分注意してお過ごしください。
以上、シトロンでした!