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成功者に聞く 薬剤師の独立開業って?

第14回 上田 美奈子さん(なでしこ薬局)

【出身大学】
東京薬科大学
【プロフィール】
在宅訪問薬剤師として4年以上の経験あり。2人の息子は成人して独立。
現在は、新たな挑戦として、女性の健康アドバイザー目指して奮闘中。
2022年10月開局。

【POINT】
・ くつろげる癒しの薬局にするために店舗デザインをこだわり、さまざまなサービス提供を。
・ 譲受時に処方せん枚数の少ない薬局でも自身の取り組みでどう増やしていくかを考えることが大事。
・ 在宅業務や一次予防に取り組み、地域の頼られる薬局作りを。

―薬剤師を目指したきっかけを教えてください。

父が製薬会社に勤めていたこともあり、小学生のときから「これから女の子は手に職をつけておいた方が良い。」と父に言われていたのもあって、薬剤師という職業が良いのだと漠然と思っていました。

父の影響で薬剤師を目指し、なんとなく将来自分の薬局が持てると良いなと思っていました。

 

― 具体的に独立を考えた理由はありますか?

勤務薬剤師として働く中で、会社の考え方やルールがあるので、自分だったらもっとこうしたいとか、こんな風に患者さんと話したいと思うこともあり、自分の想い描くような薬局が作れたらと考えるようになりました。

また、主人が会社経営をしていて現在とは違う業種にもチャレンジしたいと考えていたので、「薬局を経営してみないか」と以前から主人に言われていたのも理由の1つです。

 

―ユニヴのサービスはどこで知りましたか?

ユニヴさんには独立前、転職支援でお世話になりました。

さまざまな研修に参加する中で、これからの薬局業界は在宅医療に力を入れていかないと生き残れないということを聞き、在宅を学ぶために転職を考えたときです。おかげさまで在宅を専門にしている薬局に入職が決まり、5年程在宅を経験しました。

その後、ユニヴさんが独立支援もしていることを知り、愛知県で独立を検討していることを伝え案件をいただきました。

 

―「 なでしこ薬局」の紹介を受けたときの印象はいかがでしたか?

日本赤十字社の病院前で薬局が6軒並んでいるうちの1つでした。
譲受時の処方せん枚数は1日20枚と少なく、そのままではうまくいかないと思っていました。ただ、在宅に力を入れれば、何か違う世界が見えてくるかと思い、在宅医療を取り組むというコンセプトが出来上がったので譲受を希望しました。

処方せん枚数も少なく、家賃も高かったので本当に経営が成り立つのか心配だった分、始める前から高齢者施設やクリニックの先生に絶対に挨拶に行こうと思っていました。

 

― 事業承継するまでに大変だったことはなんですか?

薬局開設や公費の申請についてなど提出資料が多く大変でした。
一つ一つ役所に電話してどの資料をいつまでに提出したらいいのか確認して提出しました。6月初めに案件紹介を受けて、10月1日がオープンでしたが、9月中旬までは前職に勤めながら開局の準備をしていたので忙しかったです。

 

― 業務の引継ぎを受ける期間はありましたか?

9月末に1週間だけ前に働いていた薬剤師さんから業務の引継ぎを受けました。また、約10年間働いていたパートの事務さんが1人残ってくれました。

患者さんのことを把握していてどのように対応したらいいか、きめ細やかなところまで教えてくれたのでスムーズにスタートすることができました。その方がいなかったらうまくいかないこともあったと思うので感謝しています。

 

― 譲受したときに比べて患者さんの数は増えましたか?

2023年12月時点で1日平均は37~38枚です。多いときだと50枚超えるときもあります。在宅と外来の患者さんと両方増えてきています。他の薬局は待ち時間が長いとよく聞くので、待ち時間が短いことをアピールするために、お店の前にブラックボードや電光掲示板を置いています。

あとは、ご家族の処方せんを持ってきてくれる方もいて少しずつ増えてきました。

薬局前のブラックボード

 

 

― 在宅の取り組みはどのように増やしていますか?

在宅の営業のために、ほとんどの中村区の介護施設・老人ホームなどはアポイントなしでお伺いしました。その後、クリニックの先生やケアマネージャーさん、訪問介護ステーションにも中村区を超えて何件か挨拶にお伺いし、全部で120~130件くらい訪問しました。
結果、初めて任せてもらうことができたのは訪問看護ステーションでした。丁度、薬の管理ができない方がいて、「今までは看護師さんがしていたけれど、薬の数が多いのでどこか対応してくれる薬局はいないかと探しているところでした。」と言っていただき、その場で「お願いできますか。」と言っていただきました。今でもその訪問看護ステーションとはお付き合いがあって新たな依頼もいただいています。
 
クリニックは7~8件回り、そのうち2件の先生と繋がることができています。昨年は新規で70件ぐらいご依頼をいただけました。現在は毎日5~6人の在宅を対応し、施設も4つ受けています。
 

― 新しく始めた取り組みはありますか?

2023年5月に薬局を改装してリニューアルオープンしました。くつろげる癒しの薬局を作りたいと思い、緑と茶色をベースにしています。
棚に植物を飾ったりペットボトルを無料でサービスしたり、寒い時期は温かいコーヒーのサービスをしたりしています。居心地が良いと思ってもらえるような空間を作りたいと思っているので、薬局の装飾やサービスを褒めてくださると嬉しく思います。
 
 

― 患者さんにお薬の説明をするときに心がけていることはありますか?

一方的な薬の説明はしないよう、相手の雰囲気をみて対応の仕方を変えるようにしています。既に病院で散々、病状について聞かれて検査もしているので「差し支えなければお伺いしたいのですが」と腰を低くしてお話が聞き出せるように心がけています。
人によってはドクターに聞けなかった気になることも話してくださるので、「話せて良かったわ」と言っていただくこともあります。
 

― 薬局運営での一番のやりがいはどのようなときですか?

やっぱり患者さんに「ありがとうね」と言ってもらえたときが一番嬉しいです。薬のお話だけでなくご家族の相談も受けたときは頼りにして頂けていると感じます。

本来の薬局は、国が求めているようなかかりつけ薬局や健康サポート薬局のように病気を未然に防ぐことも薬局の大切な役割だろうと思うので、今後は血糖や血圧を測定する機器を置いて、現状だけでなく今後ほかの病気にならないよう先回りのサポートもできたらと思います。
「食事はどうしていますか?」とか「睡眠はとれていますか?」などの声掛けから病気を予防するための一翼を担っていきたいです。
 

― 今後取り組みたいことはありますか?

すぐにというわけではないですが、女性の更年期から老年期にかけての健康サポー
トみたいなことをしていきたいなと思っています。
その1つとして健康体操を開催したいと思っています。スポーツジムに行くほどの元気はないけれど、軽い運動をしたいという声をよく聞きます。更年期になってくると関節が痛いと言っている人もいて、運動不足の人も多いのかなと思っています。
あとは、主人が自動車関係の会社なので営業担当が多くの会社や工場に毎日のよう
に訪問しています。例えばそこで処方箋をもらってきて、なでしこ薬局で調剤して営業担当者が薬をお届けする、というようなサービスも考えています。今は「つながる薬局」というシステムをいれているので、LINEで処方箋を送ってもらい、オンライン服薬指導をしてクレジット決済することができるので準備はほとんど整っています。
 

― 薬局運営で苦労されているところはありますか?

ありがたいことにお金の管理は主人がしてくれていることや、長年会社を経営している中でのお付き合いがあるので、薬局経営に係るさまざまなことについて知り合いに聞いて率先して動いてくれます。
スタッフさんも本当にいい方ばかりで人間関係で悩むこともなく、恵まれています。

― 今後の店舗展開についてどのようにお考えでしょうか?

できれば3~4店舗に広げていきたいなと思っています。集中率の高い薬局だとクリニックに患者さんが来ないと増えないので、門前薬局ではなく「町の薬局」を目指しています。

駐車場も広くとれるような場所で、様々な医療機関からの処方せん応需、在宅対応、相談も気軽に受けるような本当の意味での「町の薬局」を作っていきたいなと思っています。

― これから独立を目指す方へ一言お願いします。

独立する機会があればチャレンジするのが良いかと思います。調剤薬局で単に投薬だけする薬剤師は面白みがなかったように感じます。在宅を始めたときに本当に人と人との交流ができてやりがいが見えてきたように思います。薬剤師さんは薬局に閉じこもってしまいがちなので、もっと外にでて色々な人とお話しすることも大事だと思います。

 
 
HP:なでしこ薬局   Instagram:@nadeshiko_pharmacy
〒453-0047 愛知県名古屋市中村区元中村町3丁目2
 

―担当の吉田光希より

転職のご支援をさせていただいたときから「独立」を視野に入れていらっしゃいました。
上田さんのパワフルでポジティブなお考えや持ち前のお人柄の良さなど、私自身も非常に尊敬し見習う部分が多い方です。今後もより一層、在宅医療への貢献や店舗展開などのご活躍が楽しみです!

 

 

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