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今月のPickUpファーマシスト

第11回 ほむくまさん(Vtuber・マルチクリエイター)

今月のPickUpファーマシスト

さまざまに活動、活躍されている薬剤師&薬学生の方のインタビューをたっぷりお届けします!

ほむくまさん(Vtuber、マルチクリエイター)

東京都在住。薬剤師として働きながら、VtubeやSNS等での動画制作、薬剤師を題材にしたゲーム「疑義照会ウォーズ」開発などオンラインでも精力的に活動中。

動画やゲーム制作で高める薬剤師+αの希少価値。

―まずは簡単にプロフィールを教えてください。

幼い頃から持病があることがきっかけで薬剤師を目指しました。何故かほかの医療職種には目もくれず、薬剤師一直線でしたね。現在は都内の調剤薬局に週4日勤務しながら、ブログや動画制作を通して精神科系やメンタルヘルスネタ、心と身体を整える情報を発信しています。また「疑義照会ウォーズ」制作をきっかけに、ゲーム制作も行っています。

 

―薬剤師として働かれながら動画やゲーム制作をされているということですが、そのご活動のきっかけについてお聞かせいただけますか?

持病のため店頭で長時間働くことが難しいので、何かしら在宅で働けるスキルを身につけて自分の希少価値を高めたいと思ったことがきっかけで始めました。学生時代のブログとWeb制作から始まり、意外とクリエイティブ系が自分に向いていることに気づきました。プログラミングは大学4年生の後半から独学で学んでいます。

 

―Vtuber「林崎ほむら」について、コンセプト誕生の経緯について教えてください。

動画配信には興味がありつつも、顔を出したくなかったのでVtuberを始めました。「林崎ほむら」は薬学系の情報をメインに発信することがコンセプトです。女性Vtuberのほうが伸びやすいと聞いたため、女性の設定です。キャラデザインと声は外注しています。イラストは大雑把なキャラのイメージをお伝えして素敵な絵があがってきたので、そちらを採用させていただきました。最近は忙しくてほぼ活動できていませんが、今後もっと盛り上げていけたらと思っています!

 

薬剤師を題材にしたゲーム「疑義照会ウォーズ」について。かなり注目を集めていらっしゃいましたが、このゲームの概要と制作のきっかけ・経緯について教えてください。

このゲームは薬剤師を主人公とした、「疑義照会」という薬剤師の業務をメインに据えた本格アドベンチャーゲームです。実際の疑義照会のリアルを追求し、薬剤師の方なら本作を通してスキルを磨くこと、薬剤師ではない方にとっては、普段なかなかわかってもらいにくい薬剤師のリアルな仕事の一部をゲームを通して疑似体験することができることを目的に作りました。

オータムさんという薬剤師さんがTwitterで「こんなゲームがあったら面白そう」と本ゲームのもとになるツイートをされてバズっていました。それをたまたま拝見し、面白そうだなと思ったので、自分から「一緒に作りませんか?」と提案したのがきっかけです。さらにそこからオンラインで共同制作者が集まり、15~16名くらいのチームになりました。全員薬剤師です。問題制作、イラスト制作、BGMなど音響……役割分担をして、私は企画と進行管理をメインで担当していました。

オール薬剤師メイド「疑義照会ウォーズ」制作を振り返って。

けっこうな人数ですね。全員働きながらの共同運営は大変だったのではないですか?

作業スピードが思うように上がらず苦労しました。また全員がゲーム制作未経験だったので、あらゆることを調べながら作るうちに時間が経ってしまっていたり、ゲーム制作において何が正解で何が間違っているのかの判断ができなかったことが一番大変でした。完全オンラインでの進行ということもあり、個人的には進捗管理も非常に難しかったです。結果としてリリースが当初の予定よりかなり遅れてしまいました。

 

やっとの思いでリリースに至った「疑義照会ウォーズ」ですが、ユーザーからの反応や感想はいかがですか?

リリースから3か月ほど経ちますが、低評価の嵐です(苦笑)。 一般の方向けに作りきれなかったのが原因だと思っています。医療従事者ならまだしも、そうでない方にとっては何がなんだかわからないものになってしまったので……。

 

―当初は医療従事者ではない方でも楽しめるような内容に、ということでしたよね。何かあったのでしょうか?

本ゲームは、薬剤師の日常の現場と同じシチュエーションに設定しています。つまり、調剤して患者さんに薬を渡した後、それが正解か不正解かは次の日にインシデントとして報告されているかどうかで判明するようになっています。間違っていたら翌日にインシデントレポートとして報告されますが、具体的にどこで何を間違えたのかまではわからないんですよね。正解ならそのまま、特にリアクションはありません。

結果、解説が何も無く、不正解の場合「正解はこれでした」ともならないので、一般の方はプレイしてもプレイしても何をしているのか分からない……ということになってしまいました。もちろん制作過程で医療従事者でない方のことは意識していましたが、作業がずれにずれ込み、限られた時間の中で何かを手放さないといけないことになってしまい、悩んだ結果、詳しい解説を入れることができませんでした。技術不足も相まって歯がゆい気持ちです。

 

―そうだったんですね。同様に、薬剤師やほかの医療従事者からの反応も教えてください。

医療従事者の方からの意見は良い・イマイチ、半々くらいですね。勉強になりましたというレビューもあれば、やはり「正解が分からないから教えてほしい」という意見もありました。薬剤師の日常をそのままゲーム化したという点では、薬剤師以外の医療従事者の方でも「?」となるのは致し方ないことかもしれません。

このゲームをプレイするには前提となる薬学の知識や薬剤師の業務プロセスの理解がある程度必要だということがわかったので、それをどこまでゲームに盛り込めるか、技術面や時間面での課題を発見することができました。

 

―初めてのゲーム開発はほろ苦さを感じることとなりましたが、今後改良や第2弾制作の予定はありますか?

今のところはありませんが、チーム全員の気持ちが向かうならやりたいですね。とても大変でしたがゲーム開発自体は楽しかったですし、この経験から学んだことがあるので、それを活かして個人的にも続けていきたいと思っています。すでに一つ構想があるので、もっと技術面を磨いて挑戦したいです!

本格的にクリエイティブ×医療を続けたい。

―今後の目標や展望があれば教えてください。

もっと動画編集やプログラミングなどクリエイティブ系の仕事をしながら、薬剤師の知識や医療ネタを発信していけたらいいなと思います。具体的にはVtuberをやりつつ、先ほどもお伝えしたとおりゲーム開発で医療に携わりたいですね。

 

最後に読者に伝えたいことがあれば、お願いします!

ブログや動画作成、ゲーム開発をしたおかげでいろんな視点を持てるようになりました。またPCが得意だと、ひょっとすると本業でシステム担当として業務の効率化を図れるような機会に恵まれることもあるかもしれません。

+αな感じですが、いろいろ挑戦すると本業にも生かせられると思うので、気持ちがあればどんどん挑戦してみてください! クリエイティブな医療従事者とも一緒に仕事がしたいので、興味のある方はぜひ一緒に働きましょう♪