宮本社長、教えて! 新卒薬剤師が持つべき 12ヶ月の心構え |
8月のアドバイス「お盆時期は、体調管理と緊張感を大切に」
8月はお盆休みがあります。ゴールデンウィークに次ぐ久々の長期休みですよね。
ただお盆休み前後は、患者さんの来店・来院や業務の混雑が予想されるため、体も心も油断しないことが大切です。
夏バテに要注意
真夏になると、通勤時の暑さ、薬局内との温度差などで、体調が不安定になることがあります。発汗が多くなると、気を消耗するため、疲れも溜まりやすくなります。少しでも快適な環境で業務ができるように、薬局内の温度設定、外出後は汗をすぐに拭きとるなど、体にかかる負荷を軽減することが大切です。
また汗を多くかいた時などは、体臭(発汗臭)が気になることがあります。制汗剤(なるべく無香料)を使用する、汗はすぐに拭きとる、着替えを用意しておくなど、周りを不快にさせない、薬局内の人間関係を悪くしないために、準備できることはして周りに配慮することが大切です。
お盆休み前後の業務で気を付けること
お盆休みの予定を立てることで、早くその日が来ないかとソワソワしたり、忙しさでイライラすることがあるかもしれません。油断するときはミスや調剤過誤が発生しやすくなりますので、日々の業務は集中して行うことが大切です。
調剤過誤やクレームなどの対応は、それにかかる時間や心身の負担はとても大きいものです。楽しみたくても楽しめない、そういった状況にならないためにも、細心の注意を心がけてください。
徐々に薬剤師としての差が生まれてくる時期
入社から約4か月、仕事に手いっぱいで何もできていない方と、これまで毎日10分でも自己研鑽に時間を費やしていた方では、少しずつ差が生まれてくる頃です。プライベートの時間に、好きなテレビを見る方、SNSなどで最新の薬業界情報を得ている方、毎日テキストを開いている方では、それぞれ成長曲線が異なります。
この小さな差は、周りの先輩も気づきます。勉強熱心で業務もしっかり取り組む方の信頼は厚いでしょうが、勉強をあまりせず、日々の業務を淡々とこなしている方は、新しい仕事を得るチャンスが少なくなるかもしれません。チャンスは信頼されて初めて得られるものです。
「自分は仕事を頑張っているし問題も起こしていない、だから評価されたい」。厳しい言い方ではありますが、これは自己満足に過ぎません。今現在の頑張りはもちろん大事ですが、半年後、1年後、3年後にどれだけ会社に貢献できるか、人事評価はその部分も見られています。
成長曲線の伸びが良い方は、少し困難な仕事を任せて、更なる成長を図ろうとするかもしません。成長曲線の伸びが悪い方は、この時期でこのレベルだと、任せる仕事が見つからないと思われるかもしれません。
まだまだ挽回は可能
この時期は、まだまだ周りとの差を取り返すことができます。今から勉強を始めても遅くはありません。なんとなくテレビを見る時間があれば、インターネットやSNSで業界のニュースを見る、評価されないと不貞腐れる時間があればテキストを開く、時間の使い方を少しずつ見直してみましょう。
自分がどうなりたいかという目標設定は、自分自身で設定するためいつでも決められますし、いつでも変更できます。まずは一歩、行動に移せるかどうかです。
ただ、人それぞれ持っているキャパシティーは異なります。キャパシティーを超えると、過度の疲労で業務が散漫になるなど、マイナスに働くことが増えます。自分の限界はどれくらいか、どこまでなら大丈夫か、今の時期に実際に行動して試してみることも大切です。
目指す目標、仕事への熱意が大きくなれば、自身の持っているキャパシティーを増やすことも可能です。そこで大事なのが、「継続する力」です。毎日本気を出していると、いずれ疲弊します。毎日継続できることから始めて、徐々に自身のキャパシティーを増やし、自身の目標や評価に繋げていきましょう。