スポーツファーマシスト学習記録 |
第26回「インフルエンザ」
こんにちは。スポーツファーマシストのシトロンです。
季節はすっかり秋ですね。
夏が暑すぎたので、少し気温が下がっただけでとても寒く感じます。
変化に追いつけず体調を崩してしまっていませんか?
この時期気温差以外にも気をつけないといけないのが「花粉症」です。
花粉症って春だけじゃないの?と思ったあなた、実は花粉って一年中飛散しています。
秋にもブタクサ属・ヨモギ属・イネ科などの花粉により、くしゃみや鼻水が止まらない症状が現れる方がいます。
この植物達は河川敷や道端に雑草として生えていることが多く、散歩やジョギングの際は特に注意が必要です。
私の周りにも秋の花粉症を自覚する人が増えてきました。風邪と似ている症状なのでなかなか気づきにくいですが、怪しいなと思った場合は耳鼻咽喉科や眼科等症状に合った科を受診してみることをお勧めします。
そして、今回取り上げたいテーマもまた、非常にタイムリーな話題なのではないでしょうか。それは「インフルエンザ」です。
特に学校での感染拡大が広がっており、厚生労働省の発表した調査結果によると令和5年9月25日〜10月1日の期間で休校が25校、学年閉鎖が372学年、学級閉鎖が1807クラスも報告されています。
(参照:厚生労働省インフルエンザの発生状況について(令和5年10月6日))
感染のピークは例年12月〜3月と言われていますが、新型コロナウイルス感染症が流行した後発生動向が大きく変化し予想がつきづらいのが現状です。スポーツの現場でも部活動や団体競技において集団感染が発生してしまった場合、そこで活動が一時中断してしまうことも考えられます。
試合も多い大事なシーズン、そんなことは避けたいですよね。
なので、ここで改めてインフルエンザのことをみなさんとともに学んでいこうと思います。
そもそもインフルエンザとは
国立感染症研究所では
”インフルエンザウイルスを病原とする気道感染症であるが、「一般のかぜ症候群」とは分けて考えるべき「重くなりやすい疾患」である。”
と定義されています。
風邪との違いは全身症状の強さです。
一般的な風邪は喉の痛みや鼻水、くしゃみ等の症状が中心ですが、インフルエンザの場合発症すると突然の発熱(38℃以上の高熱)、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛など全身症状が強いことが特徴です。
特に子供・高齢者・呼吸器や心臓等に持病をお持ちの方は重症化の可能性が高いため、注意が必要です。
インフルエンザは基本的に治癒まで一週間ほどかかると言われています。また学校保険安全法では「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで」が出席停止期間とされています。
私も何回かインフルエンザにかかったことがあるのですが、学校を休めることが嬉しかった反面、症状が重くとても辛かった思い出があります。
正直もうインフルエンザにはかかりたくないです。
ではどうすれば予防できるのでしょうか?
手段の一つとして「予防接種」があります。
今回は接種する際のポイントをスポーツという観点からお伝えしようと思います。
- 接種当日スポーツしても大丈夫?
「当日の激しい運動は中止してください。」と言われるのは何故でしょうか?これはインフルエンザワクチンによる副反応が起こる可能性をなるべく減らすためです。接種してから24時間以内に副反応が現れるケースが多いため、その期間はなるべく安静に過ごすことが望ましいです。
具体的にはランニングや水泳、筋トレなどです。なので、接種するのは部活のオフ日など練習がない日を選びましょう。
- インフルエンザワクチンってドーピング大丈夫?
大丈夫です。以前お伝えした日本スポーツ協会が発表している使用可能薬リストにも掲載されているので、再度確認してみてください。
ちなみに、新型コロナワクチンも掲載されています。ただご自身の記録のためにも接種記録は残すようにしてください。
今月はこちらで以上になります。いかがでしたでしょうか?
この時期季節の変わり目で体調を崩す方が増えてきています。
まずは手洗い・うがい、十分な睡眠など基本的な予防策を確認することから始めましょう。
ではまた次回お会いしましょう!
以上シトロンでした。